本書は、マーケティング活動の一環である広告をコミュニケーション的行為として社会学的な観点から分析する(「社会学的視点による広告論」)と共に、ある社会における価値観をその社会に存在する広告を通じて分析する(「広告による社会学」)ための方法論を検討している。あるべき理想の広告コミュニケーションの形成に長年心を砕いてきた著者が、様々な広告論を昇華し、たどりついた到達点である。
はじめに
序 章 今,広告に何が起きているのか
1 データがすべて
2 世界はことばでできている
第1章 広告に関する多様な論考
1 広告概念の多様性
2 インターネット広告がもたらした変化
第2章 広告はアートなのかサイエンスなのか
1 広告におけるサイエンスとアート
2 広告とテクノロジー
3 ビジネスとしての広告
第3章 「広告」と「広告する行為」--AdvertisementとAdvertising
1 「広告」ということばの定義
2 広告の送り手と広告の受け手
第4章 広告コミュニケーションの分析アプローチ
1 広告表現論と広告戦略論の分断
2 顧客による広告メッセージの「読み」
3 「意味と構造の関係性」の視点
4 広告論の整理
5 物語としての広告
第5章 広告論の統合を目指して
1 広告のエンターテイメント化
2 広告の意味の受容のあり方
第6章 広告と社会
1 社会的行為者としての広告の受け手
2 顧客の広告理解に介在するネット上の他者
第7章 広告コミュニケーションの類型化
1 マーケティングにおける広告コミュニケーションの位置づけの変化
2 広告コミュニケーションの類型化
3 共感と共感性
第8章 広告理解の社会的図式ーーシュッツの有意性システム理論による広告理解の社会的なモデル化
1 シュッツにおける「生活世界の意味理解」と生活者の広告理解
2 広告の送り手と受け手の関係性の重大な変化
第9章 デジタル・マーケティングはどこに向かうのか
1 インターネット広告が内包する問題点
2 新たな広告テクノロジーの取組みとその課題
第10章 広告における了解志向的コミュニケーション合理性
1 顧客との対話
2 広告の倫理
3 広告における了解志向的コミュニケーション合理性
終 章 広告はどこに向かうのかーー合理的精緻化の先に
おわりに
参考文献
索 引
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