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1972年冬。全国を震撼させた浅間山荘事件の蔭で、一人の女が引き起こした発砲事件。当時学生だった布美子は、大学助教授・片瀬と妻の雛子との奔放な結びつきに惹かれ、倒錯した関係に陥っていく。が、一人の青年の出現によって生じた軋みが三人の微妙な均衡に悲劇をもたらした…。全編を覆う官能と虚無感。その奥底に漂う静謐な熱情を綴り、小池文学の頂点を極めた直木賞受賞作。
1972年冬。全国を震撼させた浅間山荘事件の蔭で、一人の女が引き起こした発砲事件。当時学生だった布美子は、大学助教授・片瀬と妻の雛子との奔放な結びつきに惹かれ、倒錯した関係に陥っていく。が、一人の青年の出現によって生じた軋みが三人の微妙な均衡に悲劇をもたらした…。全編を覆う官能と虚無感。その奥底に漂う静謐な熱情を綴り、小池文学の頂点を極めた直木賞受賞作。
レビュー(190件)
どんでん返し。
まさか、まさかのでした。人は一旦恋に落ちると、超えてはいけない一線の向こう側に、立ち入ってしまいがちになります。自分自身を見失い、人を殺めた行為が人生を狂わせてしまう。作家の巧みな表現力に、引き込まれてしまいました。
良かったです
なさそうでありそうな、とても面白い内容でした。どうなるか先が気になり、あっという間に読みました。テレビ化されたのを見なかったのですが、テレビ化されるのは当然だなと思える作品でした。
期待通りです
一気に読みたいような時間をかけたいような…。結局じっくりゆっくり読んでいます。
長編は読むのにわりと時間がかかってしまうのですが、序章から先が気になって夢中になりました。小池さんの本の中でいちばん好きになりました。
設定が、現実離れしたものでビックリした部分もあるのですが、文章は読みやすく、吸い込まれるように読みました。 現実離れしていても、切ない恋心という部分は理解できるもの。哀しい主人公の物語でした。読んで良かったです。