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かつて政争に敗れた柏木靫負(ゆきえ)が、千利休の流れを汲む高名な茶人となって国に帰ってきた。孤狼の心を胸に秘めた男は、家督を養子に譲り、山裾の庵で隠遁生活を送る。今日も山月庵に客を招く。派閥抗争の最中に喪った、妻の死の真実を知るために。これぞ直木賞作家の真骨頂! 静かなる闘争の記。 静謐で、熱い心が滾っている。また、人生を信じたくなる。 ー朝井まかて(作家) 茶室という戦場では、すべての真実が見抜かれる。 刀を用いぬ”茶人の戦”が、静かに、熱く、冴え渡る! 『陽炎の門』『紫匂う』につづく、大好評「黒島藩シリーズ」第3弾! かつて政争に敗れた柏木靫負(ゆきえ)が、 千利休の流れを汲む高名な茶人となって国に帰ってきた。 孤狼の心を胸に秘めた男は、家督を養子に譲り、山裾の庵で隠遁生活を送る。 今日も山月庵に客を招く。派閥抗争の最中に喪った、妻の死の真実を知るために。これぞ直木賞作家の真骨頂! 静かなる闘争の記。
レビュー(10件)
季節ごとの茶席の描写がすごい
茶道を知らない私が、茶道にの心の感心を抱きました。夫婦とは何か、信じるとは、葉室さんの強いメッセージがこの本にも有りました。定年を過ぎた男性方におすすめです。ゆったりとした時間の中で読まれては如何ですか。レビューを書いている最中に葉室さんの訃報を知りました。もうこの素晴らしい世界観に触れることができないのかと思うと寂しい。ご冥福をお祈り申し上げます。