今、改めて注目されているヴィゴツキー。彼は、哲学者ドゥルーズと意外な関係があった。難解で知られるドゥルーズを丹念に読み解き、両者の思考の交差から人間精神の生成と発達、そして目指すべき教育とは何であるかを問うた異色の心理学=哲学の書。
ヴィゴツキーからドゥルーズを読む 目次
はじめに─なぜ、ヴィゴツキーとドゥルーズなのか
1 ヴィゴツキーとドゥルーズの問題圏
2 個別科学と一般科学のあるべき姿
3 本書の章構成
第1章 ヴィゴツキーとドゥルーズ、心の生成論
1 ヴィゴツキーの経験主義批判とドゥルーズの新しい経験論
2 ドゥルーズとヴィゴツキーのシステム論
3 ヴィゴツキー・ドゥルーズのシステム論とジェイムズの「フィアット」
4 人間精神の生成機序とその条件
第2章 学びの本質─ヴィゴツキーとドゥルーズの学習論
1 人間精神の生成と発達の「自己運動」
2 ヴィゴツキーの「学習と発達論」
3 ドゥルーズとヴィゴツキーの学習論
4 発達と学習における模倣
第3章 遊びの世界の本質 81
1 遊びにおける「発達の最近接領域」と意味の生成
2 ドゥルーズの出来事論と〈意味〉、遊び
3 本章のまとめ
第4章 出来事と〈意味〉
1 ホワイトヘッドの「出来事」論と「抱握」、「合生」
2 『意味の論理学』における「出来事」の構造
3 シミュラクル─「反復」とコピーの区別
4 ホワイトヘッドとドゥルーズの「出来事」、そしてヴィゴツキーの「心的体験」
第5章 言語と意味世界の生成
1 言語と意味、ヴィゴツキーとドゥルーズの研究
2 ドゥルーズ─意味の生成論
3 ヴィゴツキーの言葉の意味の生成論と残された問題
4 具体と抽象のはざまで生きる人間
第6章 人間精神の内と外の間にあるもの
1 ヴィゴツキーはベルクソンをどう読んだか
2 ベルクソンの「直観」、「持続」概念とドゥルーズの思想的継承
3 人間の生をめぐるベルクソン、ヴィゴツキー、そしてドゥルーズの議論
4 人を言語の生成に向かわせるもの
第7章 中間世界としての人間精神
1 人間の中の「二重世界」と主体の意味生成
2 概念や知識構造による一元論的説明の疑い
3 人の生の現実─中間世界、あるいは中動態
第8章 生成という時間
1 生成・変化していく時間をみる
2 ヴィゴツキーの微視的発生論とドゥルーズの「ドラマ」
3 人間の生の中で流れている時間
4 新しい構造主義論─生成・変化する構造へ
おわりに 1 生成としての遊び 長橋 聡
おわりに 2 「反復」の復権ということ 佐藤公治
文 献
索 引
装幀=新曜社デザイン室
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