スクールカウンセラーのための主張と交渉のスキル
: 諸富祥彦/佐藤由佳利/清水有希/益子洋人/松岡靖子
スクールカウンセラーはタフでなければやっていけない! 子どもとはもちろん、学級担任、教育相談コーディネーター、生徒指導担当、養護教諭、管理職、外部の専門機関、そして保護者ともつながる「人間関係のプロ」として、今こそ身につけたい「主張」「交渉」「調整」「相談」「協力」のスキルを説く。「つながり力」を武器に多職種の連携・協働を実践し、学校臨床の醍醐味を味わうための道しるべとなる一冊。
目次より
はじめに
序 章:スクールカウンセラーはタフでなければやっていけない ●諸富祥彦
第1章:すれ違いばかりのスクールカウンセラーの毎日
--スクールカウンセラーはわかってもらえないことばかり ●清水有希
第2章:対人葛藤(もめごと)理論には連携・協働のコツがある! ●益子洋人
第3章:連携・協働に活かす解決志向アプローチ ●黒沢幸子
第4章:チーム学校の一員としての主張と交渉のスキル ●水野治久
第5章:困ったことが起きたときの主張と交渉 ●半田一郎
第6章:学校緊急支援に必要なスクールカウンセラーのスキル
--提案・主張と交渉に焦点を当てて ●窪田由紀
第7章:伝える,つなぐ,対話するスクールカウンセラーになるには ●佐藤由佳利
第8章:毎日いると大変?
--常勤スクールカウンセラーをめぐる課題と可能性
●松岡靖子・阪口裕樹
コラム
【スクールカウンセラーの一工夫】
1 子どもとの響きあう関係 ●衛藤真友乃
2 異文化を理解するスクールカウンセラー ●松丸未来
3 攻めと守りのバランス──介入するとき,踏みとどまるとき。機を見て動く
●上土井睦美
【こんなスクールカウンセラーがうれしい】
4 管理職の立場から ●白厩郁子
5 教育相談コーディネーター・相談室担当教諭の立場から ●森田十八
6 養護教諭の立場から ●山角亜沙美
【スクールカウンセラーのとっておきのコツ】
7 こころの授業で学校を変える,クラスを変える ●ぱんだ先生(太田滋春)
8 気づきの“ 触媒” としてのスクールカウンセラー ●村松康太郎
9 教職員との関係づくり ●前澤眞澄
おわりに
レビュー(2件)
スクールカウンセラーのための本
私の学生時代にはスクールカウンセラーはいなかった。スクールカウンセラーがどのようにすればより活躍できるのか分かりやすく詳細に書かれており、自分の学生時代にもスクールカウンセラーがいたら良かったのになぁと思った。
スクールカウンセラー本の中では斬新
スクールカウンセラーは学校で困ったことがあるとひたすら話を聞いてくれる人、というイメージが持たれがちである。しかし、この本では、スクールカウンセラーが生徒や保護者、先生のために色々な主張と交渉をしながらサポートしてくれている様子が分かりやすく描かれている。黒沢幸子先生の「解決志向アプローチ」や窪田由紀先生の「学校緊急支援」の視点からもスキルを学ぶことができ、執筆陣もとても経験豊かな先生方で贅沢な一冊と言えよう。また、非常勤が多いスクールカウンセラーには珍しい、常勤型のスクールカウンセラーの働き方も公立と私学それぞれが紹介されていて、とても興味深く読むことができた。 帯は東畑開人氏で、「この本を読むとはっきりわかる。スクールカウンセラーはつながりの専門家である。ということは、教室で、職員室で、地域で、孤立と戦う専門家である」という文言も良い。 さらに、学術系の本にしては珍しくかわいらしい表紙も目を引く。会議をしているシーンのようだが、ほ乳類・鳥類・爬虫類・海棲ほ乳類と、まさに多種=多職種を示しているように思う。詳細まで工夫が凝らされており、熱意を持ってこの本を作り上げられた様子もとても好感を持てた。 この本は、スクールカウンセラーだけでなく、スクールカウンセラーを目指す学生、学校でスクールカウンセラーとどのように協働していくかを模索中の教員、スクールカウンセラーがどんなことをしているか知りたい人、などなど、色々な人が読んでも楽しめるうえに勉強になる一冊だと思った。