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「ここに何があったかを後世に伝えたい」 2011年から10年間、羽生結弦は何を思い、感じてきたのか。 そして、羽生が触れた被災地の思いとは。 「news every.」が追い続けた記録。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【本文より抜粋】 2014年のソチ、2018年の平昌と、 フィギュアスケート男子シングルでオリンピックを連覇した羽生結弦選手。 本書は、日本テレビの報道番組「news every.」で2011年から10年間、 羽生選手と震災との関わりをテーマに取材してきた記録をまとめたものである。 震災と向き合い、その記憶を伝えていく。 羽生選手がそう思えるようになるまでの様々な葛藤を、私たちは見てきた。 地震の瞬間、感じた恐怖。 自らの幸運に抱いた、後ろめたさ。 震災について語りたくないと思ったこともあった。 オリンピックの金メダルに無力感もあった。 一方で、震災を通じて人の温もりにも触れた。 仙台で震災にあった当時16歳の少年、羽生結弦は、何を思い、感じ、 そして被災地の人々とどのように向き合ってきたのか。 被災地の人々は羽生にどんな思いを伝えたのか。 2011年3月11日ーー東日本大震災を語り継いでいくために、 羽生選手の記憶を記録として残し、後世に伝えていきたいと思っている。 日本テレビ「news every.」取材班 【本書からの抜粋】 「震災を知っている年代がいなくなって、ここら辺とか普通の街になっていたとしても、 もし他のところに地震が起きた時の答えを探すきっかけになればいいなって思います」 それは、震災を生き延びた者の使命だと、羽生は捉えた。 (「はじめに」より) はじめに 伝える“使命” 第1章 2011年3月11日 16歳 第2章 揺れる思い 2011年〜2012年2月 16歳〜17歳 第3章 葛藤 2012年3月〜2013年2月 17歳〜18歳 第4章 金メダルの「無力感」 2014年 19歳 第5章 感謝の旅 2014年 19歳 第6章 福島へーー伝える「使命」 2015年〜2016年 20歳〜21歳 第7章 復興に重ねた連覇への道 2014年〜2018年 19歳〜23歳 第8章 再会 “ふるさと”楢葉で 2018年 23歳 第9章 日本全国が“地元” 2019年 24歳 第10章 動き出した“時間” 2020年 25歳 第11章 東日本大震災から10年 2021年 26歳 あとがき ※本書の印税と売り上げの一部は震災復興支援のため寄付します
レビュー(9件)
東日本大震災の被災地に住んでいます。羽生結弦さんのファンの方には是非読んで欲しい一冊です。
羽生結弦が羽生結弦である意味がわかりました。10代で東日本大震災に被災した彼が色々なことを感じ悩みながら強くなっていったのだなぁと感じました。彼の美しさと強さの原点をみたような気がします。
泣ける!
危ないなあと思いつつ、早く読みたかったので移動に持って行ったら、やはり涙が出てしまいました。 外で読むのは危ないですね。 色々な本を読むたびにやはり凄い人だと尊敬します。
10年と言う年月、自分に何ができるかを問い続けながら震災と向き合ってきた羽生結弦選手の真摯な言葉が綴られています。「生かされたからには何か使命があるはず」 まだ20代の若者が、競技以外のところでもこんなにも深く考え、人生を掛けて取り組んでいることに感銘を受けました。語り続けていくことの意義、忘れてはならない大切なことを思い出させていただきました。
彼の想いを受け取って
震災から10年、こんなに濃厚な10年の記録と記憶を1冊の文字にして下さったニュースエブリー取材班の皆さん日テレさんありがとうございます。凡人には計り知れない羽生結弦選手の苦悩や想いが痛いほど伝わります。彼は私たちにたくさんの問題提示と希望を与えて下さっています。私たちは彼の想いをたくさん受け取る側としてしっかり生きていきたいと思います。