観念説と観念論
: 佐藤 義之/松枝 啓至/渡邉 浩一/安部 浩/内田 浩明/神野 慧一郎
イデアは近代においてどのように変容したか
プラトンの対話篇において提示された「イデア」は、デカルト?ロック以降どのように論じられてきたのか。近現代の哲学者たちの「イデア/観念」をめぐる多彩な思想の解説を通して、西洋近代哲学の展開を浮かび上がらせる正統的かつユニークな哲学史論集。
序章 観念説と観念論
「イデアの近代哲学史」に向けて 松枝啓至+渡邉浩一
1 はじめに
2 古代・中世のイデア
3 近代のイデア
4 「観念説」と「観念論」
第1部 デカルトからカントまで(17・18世紀)
第1章 デカルトの観念説
自然学的観点から 松枝啓至
1 はじめに
2 自然学の文脈における「観念」と形而上学の文脈における「観念」
3 第3省察における「観念」と方法的懐疑
4 自然学の文脈における「観念」の役割
5 観念説の問題点と意義
第2章 古典的経験論と自然主義
クワイン=ロック的な自然主義的視点の検討 冨田恭彦
1 ロックの自然主義
2 バークリ再考
3 ヒューム再考
4 カントの場合
5 結 論
第3章 バークリとリード
常識を巡って 戸田剛文
1 ロックの認識論の枠組み
2 バークリと常識
3 トマス・リードの場合
4 リードとバークリ
第4章 ヒュームにおける「実験的」という概念
因果関係・情念・人間本性の認識論的解明 神野慧一郎
1 ヒュームの経験論
2 ヒュームの言う「実験」についての諸解釈
3 experimentalということの意味
4 人間本性という概念
5 エピローグ
第5章 カントの超越論的観念論
その特徴と形而上学の再建 内田浩明
1 はじめに
2 観念説と観念論,およびideaのドイツ語訳
3 超越論的観念論=経験的実在論,物自体,形而上学の再建
4 結びにかえて
第2部 ヘーゲルからハイデガーまで(19・20世紀)
第6章 ドイツ観念論をめぐって
スピノザとヘーゲル 安部浩
1 はじめに:「観念論とは何か」という難問
2 スピノザの観念論的転回:「観念論」の第一の意味
3 スピノザの汎神論:「観念論」の第二の意味
4 観念論としての哲学:ヘーゲルの観念論
第7章 新カント派におけるイデアとアプリオリ
オットー・リープマン『現実の分析のために』に即して 渡邉浩一
1 はじめに
2 表象・意識への内在:リープマンの根本確信
3 メタコスミッシュなアプリオリ:リープマンの「先駆性」
4 「概念詩」としての形而上学:新カント派のIdealismus
6 おわりに
第8章 現象学における「本質」と直観
フッサール,メルロ= ポンティ,レヴィナス 佐藤義之
1 はじめに
2 フッサール的「本質」とメルロ=ポンティの批判
3 他者から到来する「本質」:レヴィナス
4 メルロ=ポンティとソシュール言語論の関係について
5 直観化できない「何であるか」
第9章 ハイデガーと「観念」
西洋形而上学の行方 松本啓二朗
1 『存在と時間』における世界内存在
2 近代の学とデカルトの「観念」
3 「イデア」と形而上学
4 形而上学の完成としての「ゲシュテル」,そしてその行方
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