3・11直後に『万葉集』の挽歌を想起する。安部公房のことばを新宿の光に重ねる。あるいは中国大陸の表象を、移民の問題を、東アジアの記憶の物語化を、閻連科、多和田葉子、温又柔と語りあう。人はいかに異言語に身をさらし、異言語を旅することができるのか。「異言語に触発された高揚感」が切りひらく新しい日本文学論。
1 その直後の『万葉集』--三つの講演
その直後の『万葉集』
中国大陸,日本語として
新宿のlight
2 多言語的高揚感ーー三つの対話 (……は対話者)
大陸のただ中,世界の物語を探して……閻連科
危機の時代と「言葉の病」……多和田葉子
東アジアの時間と「私」……温又柔
3 路地裏の光ーー島国と大陸をめぐる十五のエッセイ
奈良の京(みやこ),ワシントンの涙
翻訳と創作
最後の下宿屋
書き言葉に宿る「表現」の力
古い日本語の「新しさ」
大和の空の下ーーわが師中西進
沈黙の後,生まれる表現ーー東北を旅した記憶
日本語と温泉
草原で耳にしたノーベル賞
スノビズムをやめよう
『アメリカ感情旅行』の声
清明上河図
黄河の南,方言の細道
日本人(ル ベン レン)が創った家
新宿の部屋の「こころの玉手箱」
あとがきーー「バイリンガル・エキサイトメント」について
初出一覧
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