生物環境の物理学 植物・動物・大気
: ジョン・L・モンティース/マイク・H・アンスワース/狩野 敦
環境物理学というのは,流体力学,伝熱学,放射理論,気象学などに加えて植物や動物の形態や生理特性を含んだ広範囲の学問分野をまたぐ学問である。そのため,初学者,特に物理学に慣れ親しんでいない農学者,植物生理学者などには敷居の高いものになってきた。 本書は,人間を含む動物や植物を取り巻く環境の物理特性をそのような人々に解説するために書かれた教科書である。しかし,多くの微気象学者,生態学者,農林学者などにとっても最良の参考書ともなるだろう。本書では,環境の要素や特性を解説し,エネルギー,物質,粒子の流れを理論することで,ヒトや動物の生存条件を探ったり,植物の群落構造がどのように微環境に影響を及ぼすかなどを解説している。多くの内容は,基本的なものであるが,基本的であるがゆえに難しいその背景にある原理をしっかりと理解させようとしている。そのため,他書を読む際の大きな助力となるだろう。
目 次
第4 版への序文 i
第3 版への序文 ii
謝 辞
記 号
第1 章 環境物理学の範囲
第2 章 気体と液体の性質
第3 章 熱,質量,および運動量の輸送
第4 章 放射エネルギーの輸送
第5 章 放射環境
第6 章 放射の微気象 1 自然物の放射特性
第7 章 放射の微気象 2 固形物による放射の遮断
第8 章 放射の微気象 3 植物群落と動物外皮による受光
第9 章 運動量の輸送
第10章 熱の輸送
第11 章 物質の輸送 1 気体と水蒸気
第12章 物質の輸送 2 粒子
第13章 定常熱収支 1 水面,土壌,植物
第14章 定常熱収支 2 動物
第15章 非定常熱収支
第16章 微気象 1 乱流の輸送,プロファイル,フラックス
第17章 微気象 2 フラックス測定結果の解釈
引用文献
参考図書
付 録
問題の解答(一部)
索 引
訳者あとがき
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