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昭和20年3月25日、本土防衛の犠牲となった戦闘は、米軍の艦砲攻撃で始まった。中でも「ありったけの地獄をひとつにまとめた」と米軍に言わしめた前田高地での激戦は壮絶を極めた。爆風に吹き飛ばされ、機関銃の乱射を受ける日々、繰り返すゲリラ戦。武装解除後、800名の大隊は29名となっていたーー。終戦後に出された多くの資料をふまえた、一個人の体験に留まらないスケールの戦記。沖縄学の第一人者による貴重な記録。 はじめに 一 決戦前夜 プロローグ 学童疎開船對馬丸の悲劇 昭和十九年、十・十空襲 母の疎開 現地入隊 山三四七五部隊 束辺名集落での訓練 甲号戦備下令 二 前田高地の激闘──米軍上陸から敗戦まで 本島上陸 第三十二軍の作戦計画と前田高地 出動命令 山三四七五部隊の出陣 第三十二連隊第二大隊、前田高地へ 「魔の高地」争奪戦 前田高地台上と南側傾斜面洞窟陣地での死闘 南部戦線 前田高地からの脱出 新垣集落での出会い 武装解除 三 捕虜収容所にて 屋嘉捕虜収容所 収容所での日々 作者不詳の「沖縄戦記」 知花米軍病院 復興の兆し──沖縄諮詢会 沖縄文教学校 本土への引き揚げ 四 証言編 志村大隊「前田高地」の死闘(抄) 米軍公刊戦史 米軍の前田高地の戦闘 ジョン・トーランド『大日本帝国の興亡 5』より 米兵の前田高地戦記──デズモンド・T・ドス一等兵の場合 証言1 上等兵 林孝太郎の場合 証言2 上等兵 中出義忠の場合 証言3 沖縄初年兵 比嘉恒吉の場合 証言4 沖縄初年兵 比嘉政雄の場合 証言5 沖縄初年兵 奥間政佐の場合 証言6 沖縄初年兵 川畑勝の場合 第一大隊棚原高地の闘い おわりに
レビュー(8件)
良かった
米軍視点のもの以外もと思います購入しました。買って良かった。
ためになります。
私もそうですが、戦争を知らない世代にぜひ読んでほしい。