洪水のように押し寄せる新刊の荒波を乗り越えて、残された時間で、なにを読むべきか? 迷ったときには文庫に帰れ! 二百冊に垂んとする文庫解説を物してきた「解説の達人」が厳選して贈る、恰好の読書案内。未読であれ再読あれ、損はなし。読むぞ愉しき。決して古びることのない読書の世界が、いま文庫からはじまる。
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明治二十年代「金の世」における職業としての文芸
伊藤整『日本文壇史3 悩める若人の群』
鷗外が眺めた「燈火の海」
森鷗外『舞姫』
崖下の家の平和と不安
夏目漱石『門』
明るくて軽快な国木田独歩ーー日清・日露戦間期の作家
「明治の文学」第22巻『国木田独歩』
彼はむかしの彼ならずーー「天才」石川一から「生活者」啄𠄁木へ
ちくま日本文学全集30『石川啄𠄁木』
「繁昌記」という名の挽歌
『大東京繁昌記 下町篇』
「切実な自己表現」としての文芸評論
平野謙『島崎藤村』
網膜に焼き付いた風景
原民喜『原民喜戦後全小説』
「日本の文学」刊行と一九六三年という時代
中央公論新社編『対談 日本の文学 作家の肖像』
2
向上心こそ力であった時代
浮谷東次郎『俺様の宝石さ』
文学に「退屈」する作家
伊丹十三『ヨーロッパ退屈日記』
昭和四十二年の「違和感」--旧制高校的文化考
竹内洋『学歴貴族の栄光と挫折』
歴史を記述する方法と技倆
徳岡孝夫『五衰の人ーー三島由紀夫私記』
回想の山田風太郎
山田風太郎『警視庁草紙』ほか
個性的日本人が描く個性的日本人群像
山田風太郎『明治波濤歌』
梯子の下の深い闇
藤沢周平『闇の梯子』
「孤士」の墓碑銘
藤沢周平『回天の門』
停滞の美しさ、やむを得ざる成長
藤沢周平『漆の実のみのる国』
封建の花
群ようこ『馬琴の嫁』
日常の明るい闇
山田太一『逃げていく街』
彼女の、意志的なあの靴音
須賀敦子『ヴェネツィアの宿』
年を歴た鰐について
山本夏彦『美しければすべてよしーー夏彦の写真コラム』
努力して「老人」、普通に「老青年」
阿川弘之『南蛮阿房列車』
ここに文学がある
阿川弘之『天皇さんの涙 葭の髄から・完』
あとがき
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