【輸入盤】2つのヴァイオリンのための二重奏曲全集 イーゴリ・ルハーゼ、ダリア・ゴルバン(3CD)
クリティカル・エディションも使用
ボッケリーニ:2つのヴァイオリンのための二重奏曲全集(3CD)
イーゴリ・ルハーゼ、ダリア・ゴルバン(バロック・ヴァイオリン)
ボッケリーニのヴァイオリンのための二重奏曲を全曲収録。演奏はオランダで長く暮らすロシア生まれのバロック・ヴァイオリニスト、ルハーゼとゴルバンによるもので、録音会場であるエマウス修道院の素晴らしい音響がバロック・ヴァイオリンの美音をさらに引き立てています。2人ともモスクワ音楽院を優秀な成績で卒業したのち、アムステルダム音楽院に入学してバロック・ヴァイオリンを研究しており、2007年には2人が中心になって古楽アンサンブル「ヴィオリーニ・カプリッチョージ」を設立していたので、共演の息もぴったりです。
なお、10月頃には52枚組ボッケリーニ・ボックスが発売される予定で、このアルバムの音源もそこに含まれます。
「6つのニ重奏曲」Op.3(G.56〜G.61)
1761年、ボッケリーニが18歳のときの作品。作曲当時のボッケリーニはウィーンを拠点に活動しており、チェロ演奏のほか作曲にも力を入れ、グルックからも高く評価されていました。フレッシュな楽想が投入されたこの曲集も魅力十分で、レコーディングもすでにいくつか存在しますが、クリティカル・エディションの使用は初めてとなります。
ボッケリーニの場合、作品番号は出版社が付けたものとボッケリーニ自身が付けたものが違っている場合がけっこうあるため混乱しがちなので、G番号(ジェラール番号)で記載するのがわかりやすいです。
この曲集の場合も、1768年にパリのルイ=バルタザール・ド・ラ・シェヴァリエール社から出版された際には「Op.5」とされていましたが、同年にパリのヴェニエ社から出版された「6つのヴァイオリン・ソナタ」(G.25〜G.30)も「Op.5」と表紙に大きく印刷されてしまったため、のちにボッケリーニ自身が「6つのニ重奏曲」(G.56〜G.61)を「Op.3」と変更しています。そのため、2007年出版のクリティカル・エディションでは「Op.3」としていますが、それ以前のものでは混乱もあります。
「6つのニ重奏曲」Op.46(G.63〜G.68)
作曲時期はわかっていませんが、ボッケリーニの旧作を改作しているため晩年のものと考えられています。
この曲集の場合、作品番号の問題はさらにややこしくなっています。1799年にパリのプレイエル社から出版された際には「Op.46」でしたが、その後、ハンス・ジット[1850-1922]が曲集の前半3曲(G.63〜G.65)を選んで「3つのニ重奏曲」として校訂し、紛らわしいことに「Op.5」としてペータース社が出版。その後、ジットは4番(G.66)などを収めた「2つのニ重奏曲」も「Op.5」として出版。1761年の曲集も最初はOp.5として出版されていたので、「Op.5」だらけです。
加えて1793年作曲の「6つの弦楽五重奏曲」(G.359〜G.364)が、自筆譜目録では「Op.46」とされてしまったことで大きな混乱を招いています。
なお、ジット版の「3つのニ重奏曲 Op.5」の楽譜が広く出回ったため、第1曲(G.63)は昔からとりあげられたりしていましたが、「6つのニ重奏曲 Op.46」としての全曲レコーディングは存在しなかったので、今回の録音は歓迎されるところです。
ブックレット
12ページ。テキストは英語。作品解説のほか、「Op.46」の原曲に使用した作品のことや、作品番号が妙なことになった経緯についても記してあり参考になります。執筆者はオランダの音楽学者で、ボッケリーニに関する著書「Understanding Boccherini's Manuscripts」や楽譜編纂でも知られるルドルフ・ラッシュ(ユトレヒト大学音楽学研究所)。
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作曲者情報◆ ルイジ・ボッケリーニ
1743年2月19日、ルッカ共和国に誕生。斜塔で有名なピーザの近郊に位置する要塞都市ルッカは人口約2万人。父はチェロとコントラバスを弾く音楽家。ボッケリーニはルッカとローマでチェロの腕を磨いて作曲も学び、ウィーンで活躍したのち、24歳で作曲家としてパリで成功。その後、26歳から62歳で亡くなるまで、つまり社会に出てからのほとんどの期間をスペインで過ごしたという事実上の「スペインの作曲家」でもありました。
13歳でチェリストとしてデビューしたボッケリーニは、「おそらく歴史
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