山があるから、ここまで生きてこられたー。
家族関係に恵まれず、卑劣な性犯罪に手を染めてしまった少年。少しでも多くの遺産を得るべく、個人的関心のない骨董品にまで群がる相続人たち・・・。司法に携わるなかで、人間の暗く醜い一面や、泥沼の争いの数々を目にしてきた著者の精神と体はいつしか、かつて自身を虜にした山へと向かうーー。本書には、多くの事件と人々の心の奥深くを覗いてきた著者の裁判官としての歩みと、北上山地の遠野や北海道の網走など、転勤のたびにその土地で出会った山に仲間たちと登った記録が記されている。ときにはめげそうになる自分を受け入れて癒し、ときには叱咤激励して明日への勇気を奮い起こさせてくれた山への想いが溢れる心の随筆集。
[目次]
序にかえてー遥かなり、我が青春の穂高
第一章 遅れてきた裁判官
一、家庭裁判所調査官として
二、簡易裁判所判事として
第二章 心は自然へと回帰する
粉雪舞う北国へー遠野
サラ金事件の波ー浜松
高山のふもとでー佐久
都会の闇ー東京都豊島区
第三章 山を喜びとして
島に暮らすー八丈島
北の山へー網走
故郷へ帰るー清水
第四章 裁判官へのみちのり
裁判官へのみちのり
あとがき
著者略歴
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