実存主義の哲学者、小説や戯曲の作家、そして行動する知識人として様々な活動を行ったサルトル。ドゥルーズ、レヴィナス、ボーヴォワール、ハイデガー、バタイユ、ラカン、フェミニズム、ポストコロニアル、エコロジーなど多方面にわたる影響関係、再評価されるイマージュ論や、晩年の『倫理学ノート』など最新の研究も紹介し、いまなおアクチュアルに読み継がれるその全体像を明らかにする。
編者まえがき
第1部 サルトルの可能性をめぐって
サルトルと翻訳──または他者への想像力について(鈴木道彦)
知識人としてのサルトル(石崎晴己)
分水嶺としてのサルトル(ジャン = リュック・ナンシー)
サルトルの花粉(フランソワ・ヌーデルマン)
共同討議 新しいサルトル像を求めて(合田正人+松葉祥一+澤田直)
第2部 サルトル解釈の現状
サルトルの栄光と不幸──『存在と無』をめぐって(谷口佳津宏)
媒介者としての『倫理学ノート』(清眞人)
倫理と歴史の弁証法──「第二の倫理学」をめぐって(水野浩二)
サルトルの「応答」──『弁証法的理性批判』における「集団」と「第三者」(竹本研史)
第3部 サルトルの問題構成
サルトルとマルクス,あるいは,もうひとつの個人主義,もうひとつの自由のあり方──変革主体形成論の試み(北見秀司)
エピステモロジーとしてのサルトル哲学──『弁証法的理性批判』に潜むもうひとつの次元(生方淳子)
サルトルの知識人論と日本社会──サルトルを乗り越えるということ(永野潤)
挫折・ナルシシスム・人間的条件──サルトルの伝記的批評における詩的倫理(根木昭英)
芸術は道徳に寄与するのか──中期サルトルにおける芸術論と道徳論との関係(森功次)
第4部 サルトルと同時代1
サルトルとボーヴォワール──『第二の性』の場合(井上たか子)
身体と肉──サルトルとメルロ=ポンティの身体論再考(加國尚志)
エコロジストという実存主義者──アンドレ・ゴルツ(鈴木正道)
状況論(シチュアシオン)再考──ファノンとの批判的対話を通じて(中村隆之)
第5部 サルトルと同時代2
ヒューマニズムの余白──ハイデガーとサルトル(齋藤元紀)
不可能な交わりがもたらしてくれる可能性について──サルトルとバタイユ(岩野卓司)
サルトルとレヴィナスへの序奏(合田正人)
サルトルとドゥルーズ──非人称的なものの力能(檜垣立哉)
フロイトを巡るサルトルとラカンの三角関係──「実存的精神分析」が提起したもの(番場寛)
第6部 作家サルトル──文学論・芸術論
サルトルの美術批評の射程(永井敦子)
サルトルの演劇理論──離見演劇(翠川博之)
『家の馬鹿息子』の「真実の小説」という問題──「ポン = レヴェックでの落下」をめぐって(黒川学)
小説家サルトル──全体化と廃墟としてのロマン(澤田直)
サルトル略年譜(黒川学)
サルトル関連文献目録(澤田直+翠川博之)
事項索引
人名・著作名索引
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