【POD】近代イギリス文学の忘れられた名作シリーズ(4)
いずれの国でも時が経てば、いくら傑作であっても忘れられて行く名作があるものである。出版された当時は名声を誇ったが、時代の流れには勝てずに、流れに没して消え去って行く運命にあるものもある。本の命も、燃え上がった恋に似ている。だが、筆者は時の流れに没していった名著を今一度復活させて、陽の光に輝かせたいという思いから、それらを発掘し蘇らせることに残り少ない余生を捧げることにした。誰かが語り継ぎ、歌い継ぎしていかないと、命あるものはすべて滅び去るのがこの世の習いである。筆者が取り上げた作品が今でも読者の鑑賞に堪える名作であるか否かは、お読み頂いた上でご判断を願いたい。筆者としては、懸命に復活に努力を傾けた積りである。すでに出版された第 1 巻、第 2 巻及び第 3 巻に続いて、ここにシリーズ第 4 巻目を読者に提供したい。今回の作品数も前巻同様 3 編と数が少ないが、粗筋と解説に多くの紙数を費やしているので、作品数が少ないのに反して、3 巻同様頁数は最初の 1,2 巻よりも多くなっている。作品はウィリアム・ブラックの小説『ヘトの娘』、ジャスティン・マッカーシーの小説『愛しの高慢令嬢』、そしてマックス・ビアボームの唯一の小説『ズレーカ・ドブスン オックスフォード恋物語』の 3 作である。これらは殆ど埋もれ去っている作品であるが、筆者は名作であると信じている。一人でも多くの読者が読まれんことを切に願う。
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