【輸入盤】『エレクトラ』全曲 ゲルギエフ&ロンドン響、シャルボネ、デノケ、ゲルネ、他(2010 ステレオ)(2SACD)
: シュトラウス、リヒャルト(1864-1949)
ゲルギエフの『エレクトラ』!
LSOの激烈演奏!
シャルボネ、デノケ、パーマーの鬼気迫る熱唱!
ロンドン交響楽団(LSO)首席指揮者の姿と併せて、マリインスキー劇場の芸術総監督としての顔を持つ「当代のカリスマ」ゲルギエフが、劇場の実演で『影のない女』『サロメ』などを取り上げ、シュトラウス作品の舞台上演に情熱を傾けてきたことはよく知られています。そのゲルギエフの『エレクトラ』が「LSO Live」に登場。2010年1月にLSOを指揮して本拠バービカンで行った演奏会形式による上演の模様をライヴ収録したものです。
前作『サロメ』の大成功から3年ぶり、ギリシア悲劇を換骨奪胎したホフマンスタールの台本を得て、シュトラウスが書き上げた『エレクトラ』はまたしても血なまぐさく凄惨な内容とさらなる激烈な音楽で有名なオペラ。不協和音、半音階の多用、調性のあいまいさといった近代的手法を駆使し、ワーグナーの『リング』を凌ぐ巨大編成の管弦楽が、「不義密通ののちに実父を殺害した実母とその愛人に対して姉弟らが復讐を遂げる」という筋立てを盛り上げるのに絶大な効果を生んでいます。数あるシュトラウスのオペラのなかでも、死、暴力、性的抑圧、復讐といったテーマが遍在する『エレクトラ』となれば、ゲルギエフのドラマティックな芸風との相性の良さを容易に想像できるところですが、『エレクトラ』ヘのゲルギエフの並々ならぬ入れ込みようは、豪華なキャストの起用からもうかがうことができます。
スポレートでの「第4の下女役」で作品の魅力に開眼して以降、エレクトラ役を追究してきたというジャンヌ=ミシェル・シャルボネは、近年ドイツや近代のレパートリーで頭角をあらわすアメリカのドラマティック・ソプラノ。妹のクリソテミスに、2011年バーデン=バーデンの『サロメ』が強烈な印象を残したアンゲラ・デノケ、母親クリテムネストラ役には2005年のビシュコフ盤でも知られるヴェテラン、フェリシティ・パーマーと主要3人の女性がなんとも強力。これに心理描写のうまさで定評のマティアス・ゲルネが弟オレスト役で加わり、しかも主役級のほかに脇をマリインスキー劇場のオペラ・カンパニーのメンバーを呼び寄せて固めるというのですから、もはやこれ以上ない万全の態勢というほかありません。
ゲルギエフの『エレクトラ』は、絶好調のLSOから重厚かつ多彩な響きを存分に引出しながら、大迫力の歌唱で堂々とオケと渡り合う歌手たちへの目配りもさすがというべきで、長年オペラで培った豊富なキャリアをあらためて証明する完成度となっています。(キングインターナショナル)
【収録情報】
・R.シュトラウス:『エレクトラ』Op.58 全曲
エレクトラ:ジャンヌ=ミシェル・シャルボネ(ソプラノ)
クリソテミス:アンゲラ・デノケ(ソプラノ)
クリテムネストラ:フェリシティ・パーマー(メゾ・ソプラノ)
エギスト:イアン・ストレイ(テノール)
オレスト:マティアス・ゲルネ(バリトン)
監視の女/クリテムネストラの腹心の女:エカテリーナ・ポポワ(ソプラノ)
第1の下女:オリガ・レフコワ(メゾ・ソプラノ)
第2の下女/クリテムネストラの裾持ちの女:エカテリーナ・セルゲーエワ(メゾ・ソプラノ)
第3の下女:ワルワラ・ソロヴィエワ(アルト)
第4の下女:タチヤナ・クラフツォワ(ソプラノ)
第5の下女:リヤ・シェフツォワ(アルト)
若い下僕:アンドレイ・ポポフ(テノール)
年老いた下僕/オレストの扶養者:ヴヤニ・ムリンデ(バス・バリトン)
ロンドン・シンフォニー・コーラス
ロンドン交響楽団
ワレリー・ゲルギエフ(指揮)
録音時期:2010年1月12,14日
録音場所:ロンドン、バービカン・ホール
録音方式:DSDレコーディング(ライヴ)
プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン
エンジニア:ジョナサン・ストークス、ニール・ハッチンソン
ドイツ語歌唱
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND
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