表音文字「かな」と外来の表意文字「漢字」の複合体として発達した日本語。現代では明治期より量産されてきた翻訳語やカタカナ用語も氾濫している。だが医療の場において痛みを表す言葉が「しくしく」「ずきんずきん」であるように、主観を語る「やまと言葉」は具体的な感情表現として活きつづけている。「もてなし」「かなしみ」「ただしさ」「なぐさめ」など現代に活きる「やまと言葉」を取り上げ、古典文学から歌謡曲に至る豊富な用例を踏まえて考察する。長年に亘り「やまと言葉」をつぶさに眺め考えつづけてきた著者の遺作。
はじめに -- やまと言葉で考えるということ
1 「もてなし」と「やさしさ」
□ 「もてなし」について
□ 「わざ」について
□ 「たしなみ」について
□ 「つつしみ」について
◆ 付「自粛」について
□ 「ほほえみ」について
□ 「きれいさ」について
□ 「かたじけなさ」について
□ 「いたわり」について
□ 「やさしさ」について
2 「なつかしさ」と「かなしみ」
□ 「なつかしさ」について
□ 「こいしさ」について
□ 「よろこび」と「たのしみ」について
□ 「しあわせ」について
□ 「かなしみ」について
□ 「あわれ」について
□ 「どうせ」について
□ 「ゆめ」について
3 「ただしさ」と「つよさ(よわさ)」
□ 「いさぎよさ」について
□ 「ただしさ」について
□ 「いかり」について
□ 「うらみ」について
□ 「がまん」について
□ 「おに」について
□ 「よわさ」と「つよさ」について
□ 「たおやかさ」について
4 「いのり」と「なぐさめ」
□ 「いのり」について
□ 「おかげ」と「かげ」について
□ 「かぜ」について
□ 「なぐさめ」について
□ 「まつ(待つ)について」
□ 「わかれ」について
□ 「さようなら」について
おわりに -- やまと言葉の系譜
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