小川洋子の作品はほとんど読んだが、村上春樹作品は読んでいない状態で、ポール・オースターを立て続けに読んでいます。ニュー・ヨーク三部作や『ムーン・パレス』、『偶然の音楽』等読みましたが、この本が今のところ一番好きです。 読みながら、小川洋子の作品を読んでいるような気になってしまいました。『密やかな結晶』を思い出したのです。それでも、「クィン」などという固有名詞が出てくると、ポール・オースターの作品だったのだと思ったりしました。 この物語が現実のものだとは思えず、近未来の物語のように感じてしまうほど平和な今日の日本をありがたく感じ、アンナの逞しさに感情移入しつつ読みました。 読まれないかもしれないアンナの手紙を読み終え、次の便りが届くことを願っています。
レビュー(44件)
小川洋子の作品はほとんど読んだが、村上春樹作品は読んでいない状態で、ポール・オースターを立て続けに読んでいます。ニュー・ヨーク三部作や『ムーン・パレス』、『偶然の音楽』等読みましたが、この本が今のところ一番好きです。 読みながら、小川洋子の作品を読んでいるような気になってしまいました。『密やかな結晶』を思い出したのです。それでも、「クィン」などという固有名詞が出てくると、ポール・オースターの作品だったのだと思ったりしました。 この物語が現実のものだとは思えず、近未来の物語のように感じてしまうほど平和な今日の日本をありがたく感じ、アンナの逞しさに感情移入しつつ読みました。 読まれないかもしれないアンナの手紙を読み終え、次の便りが届くことを願っています。