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一九七二年九月、戦後三〇年近く対立していた中国と国交が結ばれた。この国交正常化交渉は、その後も続く歴史認識、戦争賠償、台湾問題、尖閣諸島など日中関係の論点が凝縮されていた。また冷戦下、アメリカとの関係維持に腐心しながら試みられたものだった。本書は、外交記録、インタビューなどからこの過程を掘り起こし、政治のリーダーシップに着目し、政治家、官僚たちの動きを精緻に追う。現代史を探る意欲作。
一九七二年九月、戦後三〇年近く対立していた中国と国交が結ばれた。この国交正常化交渉は、その後も続く歴史認識、戦争賠償、台湾問題、尖閣諸島など日中関係の論点が凝縮されていた。また冷戦下、アメリカとの関係維持に腐心しながら試みられたものだった。本書は、外交記録、インタビューなどからこの過程を掘り起こし、政治のリーダーシップに着目し、政治家、官僚たちの動きを精緻に追う。現代史を探る意欲作。
レビュー(42件)
今年で日中国交正常化40周年
それってブラックユーモアでは?と思わせる最近の我が国を取り巻く北東アジア情勢が続いています。現実に目を向けると「日中韓に友好なんてありえない野田!」と思わず突っ込みを入れたくなります(笑)。民間出身大使だから公用車から「日の丸」を奪われたと結論付けるのは短絡的かもしれませんが、余りにも政府の外交音痴ぶりに憤りを感ぜざるを得ません。一方、前駐米大使はWBC問題で全くの無為無策、コミッショナーは天下りポストに成り下がったのかと思うと情けない。気の荒い選手会長に心から同情します。3・11以降この国には将来がないのかも知れません。当時の田中首相、大平外相のような外交を期待するのは無理でしょうね。
読んで
第11回大佛次郎論壇賞受賞作です。 今の日中、日米そしてこれからの日本の政治を考える上でも参考になります。
大佛次郎論壇賞などを受賞した著作。 多くの史料とともに当時の外務官僚たちへのインタビューもおこなうなどして、1972年におこなわれた田中訪中の舞台裏を余すところなく実証しています。ここからは角栄と大平という戦後に一時代を築いた保守政治家たちの使命感と胆力を感じました。 日中共同声明に先駆けておこなわれていた野党外交または民間交流が中共政府に与えていた影響の分析などが少なく、やや物足りなく思うところもありましたが、今後の日中関係史の定本となりえる著作だと思いました。
リーダーシップ
40周年の今年、その当時の経過に着目した本書は時宜にかなっている。また当時の国際情勢、日米関係を踏まえたうえでの田中、大平および外務官僚の政策転換への強烈な意識やリーダー性を感じることができる。今は無きホントの政治家と言える人たちなんでしょうね。
おそい
いままではAゾンで購入していたのですが、楽天BOOKSを利用しました。ちょと遅い。注文したかな、とまじで何回も思いました。