私の本職はモノづくり(金属加工)会社の3代目社長です。もう会社に入ってかれこれ40年を超えました。経験して来た技術の幅は自ずと広くなり、モノづくりのプロとして、経営のプロとして知識と経験は充分重ねてきました。そして、バブル崩壊も経験しましたし、中国の台頭、リーマンショック等も生々しく体験してきました。非常にありがたいことに、筆者は人との交流が得意で、長年、多くの人から色々な業界・世界の話を聞くチャンスに恵まれました。お陰で業界、地域、日本、世界が普通の人より体系立てて、よく見えています。そして、MBA(経営学修士)やPh.D.(技術・革新的経営博士)の勉強の機会(合わせてリカレント10年)にも恵まれ、より全体が有機的に繋がって見えてきました。さて、その様なバックグラウンドを持つ人間から見て、長年不思議に思ってきたことの多くの謎解きができてきたのですが、未解決なものも多々あります。その疑問の一つは、モノづくり(製造業)において、安定的に高い利益を上げている羨望であり、独特の存在感がある企業が存在していることです。それらを見て、一般的には「あそこは、技術があるから」であったり「資産があるから」であったり「社長の経営(商売)が上手い」とかの理由を付けて、深い分析や真似をして業績を上げようとは何故かされません。見慣れた事なので、気づかないのか、はなから諦めているのか。私は、このことが気になってしようがない人です。同じ、モノのづくりをするなら、利益を上げて(コントロールして)投資も人材もリスクマネジメントもしたく思うのは不思議でしょうか。この本は、そんな単純な素朴な疑問を解決するために、私自身が数年に渡り、学術的ルールに則り、悪戦苦闘して見つけた答えです。読んでいただけると、金属加工の業界に精通していようが、なかろうかに関わらず、少々の共感もあるのではないでしょうか。ただ、一つ博士論文をベースにしているので、少々面倒な回りくどい書き方に、退屈されるかも知れませんが、ここにはご容赦頂きたく読み進めて頂ければ幸いです。(「はじめに」より)
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