「鯨の岬」日常の疲れと老いに悩まされる主人公が、自身と過去の記憶を取り戻していく小さな旅の物語。序盤はなんというかもう、読んでいるこちらもウンザリしてしまう日常が、細かな描写で語られて胸をえぐってくるのである。ここを我慢して読み進めないといけないのは、ちょっと辛いものがあった。なお、脱落せずに読み進めて良かった、とはいえない後味の作品である。 表題ほか「東陬遺事」を収録。文政、江戸時代。こちらも道東が舞台となる。
レビュー(24件)
「鯨の岬」日常の疲れと老いに悩まされる主人公が、自身と過去の記憶を取り戻していく小さな旅の物語。序盤はなんというかもう、読んでいるこちらもウンザリしてしまう日常が、細かな描写で語られて胸をえぐってくるのである。ここを我慢して読み進めないといけないのは、ちょっと辛いものがあった。なお、脱落せずに読み進めて良かった、とはいえない後味の作品である。 表題ほか「東陬遺事」を収録。文政、江戸時代。こちらも道東が舞台となる。