全生庵三世圓山牧田和尚は、大正七年全生庵並びに鐵舟居士正伝の資料として「全生庵記録抜粋」を編纂し、そのなかから特に居士の言行一班を単行本として「鐵舟居士の真面目」と題して刊行した。そののち、特に太平洋戦争後は八版にわたっていわば全生庵の私家版として制作頒布されていた。今回の企画は、山岡鐵舟没七十五年の昭和三十七年刊行されたものの改訂新版。本書は、編者牧田和尚が二十年間にわたり鐵舟の家族、知人、門人から取材した談話をもとにその生涯と言動、幕末から開国への激動のなかでの行動をドラマチックに書いたものである。文語体(和漢混交文)であるが、味わい深く読み進められる。全生庵現住職の平井正修師の刊行にあたっての解説、専門家(東洋大学講師・佐藤厚氏)による漢詩・漢文などへの新訳でより興味が深まる。「剣・禅・書」の達人ーー日本近代を創造した歴史的・伝説的人物を知るための記念碑的書籍といえよう。巻頭に全生庵寺宝の口絵を付す。
元本のまえがき
改訂新版刊行にあたって 平井正修
鐵舟居士自叙伝
鐵舟居士言行一班
鐵舟居士遺稿
慶應戊辰三月駿府大総督府ニ於テ西郷隆盛氏ト談判筆記
慶應戊辰四月覚王院ト論議ノ記
正宗鍛刀記
鐵舟居士遺物護皇 洋刀記
鐵舟居士賛
鐵舟居士追悼集
鐵舟居士真蹟十牛図
附録
訳者解説 佐藤 厚
略年譜
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