本書は、創始期から現在に至るまでの潮流を概観しながら、代表的な家族療法家の理論と実践を解説。システム論については特に項をもうけ、詳細に論述されている。理論・方法論的な側面から、日本の家族療法の現況が解説され、ナラティヴ・セラピー、ブリーフセラピー、家族心理教育・家族評価、フェミニズムについては特に項をもうけている。臨床現場の側面からは、夫婦療法、児童・思春期、摂食障害・心身症、ひきこもり、学校・教育、高齢者、虐待、アルコール・薬物、犯罪・非行、家事調停、リエゾン・医療現場と家族、災害と家族、移民と家族を取り上げ、第一人者によって報告されている。国内外の単行本と学術論文を対象とした約1,000件の中からリストアップされた、1950年代から現在にいたるまでの105の文献が、最適の執筆者の手によりサマライズされている。内容紹介が主だが、著者の紹介、執筆の背景、歴史的位置づけ、読みどころ、なども盛り込まれている。文献ガイドには、書籍・雑誌の詳しいデータが掲載されている。「関連文献」「参考文献」も充実し、文献ガイドと総説がガイドナンバーによってリンクされている。絶版書籍や海外の学術雑誌からも多数紹介されているので、これまで手に入らなかった文献の要旨もわかる。
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