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自民党議員による政治資金パーティー裏金問題は、安倍派をはじめとした派閥が解体された今も、決着を迎えてはいない。政治責任が問われることのないまま、うやむやになってしまうのか。--告発の火付け役である著者が、裏金問題の本質を抉り出し、ウソを見抜く技を提供する。真の政治改革に向けた問題提起の書! プロローグ 第1章 政治家の収入源はどうなっているのか 政治家個人の収入 公費の支給 法律で収支報告が義務づけられている資金 第2章 カネはどう規制されているのか 政治資金規正法の目的 政治資金規正法の歴史的変遷 政治資金規正法が定める政治団体の枠組み 第3章 抜け道だらけの政治資金規正法ーー裏金はこうしてつくられる 政治資金パーティーは事実上の企業献金 政治資金パーティーのもう一つのパターン 「透明化」の網をすり抜ける政治資金パーティー パーティー券の購入を企業に強制 政党から政治家個人への「寄付」 政治家が多くの政治団体を持つ理由 寄付の上限額の定めにも抜け道が コロナ禍を逆手にとった脱法「オンラインパーティー」 「裏金」は何に使われているのか グレーゾーンの「陣中見舞い」 自民党総裁選で使われている? 第4章 金権政治を加速させてしまった90年代政治改革 中途半端に終わった政治資金規正法の改正 「泥棒に追い銭」の政党助成金 政党交付金には違憲の疑い 国会議員を「資金中毒」にした政党交付金 小選挙区制で政治がクリーンになるという「幻想」 過剰代表で議会制民主主義を歪める小選挙区制 小選挙区制が生んだ「イエスマン」政治 小選挙区制が一層の政治の劣化をもたらした 第5章 市民の手で「政治とカネ」を究明するーー私が告発を続けるわけ 憲法学者が政治家を刑事告発し続ける理由 日本の検察を信用していいのか 「単純ミス」で済まされてよいのか 検察は変わったか 不起訴でも刑事告発する意味はある 安倍晋三元首相の「桜を見る会前夜祭」事件 再び安倍氏を告発する 「闇パーティー」で議員本人が有罪に 地方政治の「政治とカネ」問題 市民が政治資金収支報告書にアクセスする方法 誰でもできる政治資金収支報告書のチェック方法 「政治資金パーティー」の不正を暴くには 終 章 真に求められる政治改革とは まずは収入源を断つことが第一 合法的な裏金もなくせ 「トカゲの尻尾切り」を許すな 「完全な比例代表制」導入のススメ 選挙制度が変われば「政治とカネ」も変わる 「べからず選挙法」はもうやめよう 自民党は抜本的な政治改革をやる気なし エピローグ 裏金事件の捜査はまだ終結させません 金権政治を根本的に変えるのは国民の怒りの継続 参考文献 あとがき
レビュー(7件)
読むべき本!
この本は、良識ある国民全てが読むべき本だと思う。政治と金の問題が起こるたびに、改革と称して何度も見直されてきたが、相変わらず、ずるずるの抜け道だらけ、もう少し誠実に向き合ってもらいたいが、立法府である自分たちで決めている限り、妥協の産物で、本当の改革にはならない。政治家がいかに優遇されているか、二世三世の議員が多いのも、おいしくてやめられないからだろう。今の日本の政治家には、歳費に見合った立派と思われ尊敬に値する政治家が何人いるだろうか。多すぎる議員定数や小選挙区による選挙制度にも問題はあるが、責任ある国民として選挙の際は、しっかりと選ぼうではないか!
待ってました…何処かで、本出ないかと思っておりました。