【幸福な人生を実現するための経済理論】
人的資本とは、人間の持つ能力、才能、知識、体力を指す。人的資本理論は、それらに投資することで能力が伸び、成長すると考える、単純明快かつ深みのある理論である。その思想は18世紀までさかのぼるが、20世紀後半から、ノーベル経済学者ゲーリー・ベッカーを中心に理論と実証研究が急速に発展した。教育、報酬、差別、結婚、出産など、ミクロからマクロの現象まで幅広く説明ができる理論として、社会の様々な場面で応用されている。しかし、人的資本理論が社会に与えるインパクトは、世の人々に十分に知られているとは言いがたい。それはひとえに、専門家以外の人に対する解説が不足していたからにほかならない。本書はベッカーの弟子による、人的資本理論を体系的に理解するための、待望の入門書。学歴社会、日本型人事制度、失われた30年など、日本社会の事例も多く取り入れて、可能な限り分かりやすく解説する。
第1部 理論・基礎編
第1章 人的資本とは
第2章 労働市場の仕組みと人的資本の形成
第3章 人的資本と賃金
第4章 人的資本の陳腐化
第5章 人的資本とシグナリング
第6章 人的資本と社会関係資本
第2部 理論から応用へ
第7章 人的資本と「成功の方程式」
第8章 人的資本と日本型人事制度
第9章 学歴は人的資本かシグナルか?
第3部 ミクロからマクロへ
第10章 人的資本と家族の経済学
第11章 マクロで見た人的資本と日本経済
第12章 なぜ人的資本への投資が必要なのか?
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