制服って会社員だけのもの?いいえ、日本ではそんなことはありません。お受験ママも、寿司屋の板さんも、学生サークルも、みんな制服が好き。制服を着て、その役になりきっているのだ。わが国では制服は制度であり、文化である。制服を着ていれば安心でき、仕事がはかどり、顧客も喜ぶとされている。でも、それはなぜなのだろう。よその国でもそうなのか。日本だけの現象なのか。制服を通して日本人を知るべく、制服の世界を徹底取材した本書は、日本人のコスプレ志向に注目する。役を演じるのが好きな国民にとって、とても便利な道具なのだ。制服を通して考える、ユニークな日本論。
レビュー(8件)
コスプレで新たな自分に変身できる?
日本人の制服好きは、「役割になりきる。新たな自分の発見、制服のあるべき姿:役割を演じる」ことの好きな特性から来ていると論じています。キャビンアテンダントや看護師その他の制服の歴史も楽しめ、制服好きの皆さん、そうでない皆さんも一読してみてはと薦めたい。最後の結論に至る考察のプロセスは個人的な主観が強く、深堀が足りないように感じます。前半の制服の歴史の調査結果やコメントは優れていて楽しめるのに、後半からややだれ気味で、最後の結末が軽いのが気にかかります。残念。
確かに制服好きですよね
「コスプレ」と聞くと、大抵の人が思い浮かべるのはアニメやゲームキャラなどの方面だと思うが、この本にはその方面はまるで出てこない。むしろ副題の「なぜ、日本人は制服が好きなのか」のほうが本題と言っても良いくらいである。 スチュワーデス(現在のCA)の歴史なども面白いが、皆がいつの間にか同じような服を着ている「疑似制服」の話が興味深い。 自分自身もリクルートや、いわゆる「お受験の親」を乗り切ってきた立場なので、それらの服を筆者が「滑稽」と切り捨てることには同調できなかったものの、某デパートの「母親用・お受験服カタログ」(どれも別のブランドのものなのに、見分けがつかないほどデザインが画一的)の写真にゾッとするものを感じたのは確かである。