Newton別冊 無とは何か 「何もない」を探る旅
「無」という言葉には,どこか心を引きつけるものがあるのではないでしょうか。本書は,そんな魅力的な響きをもつ「無」を追求する一冊です。
まず取り上げるのが,数の無といえる「ゼロ」。その発見から成立までには長い歴史がありました。つづいては「真空」について。現代物理学によれば,真空はただの「空っぽの空間」などではないといいます。
さらに,最先端の理論物理学では,空間や時間さえ存在しない「究極の無」にもせまろうとしています。無の探究の歴史は,物理学の発展の歴史そのものでもあるのです。
私たちの住む「有」の世界を鮮明にえがきだす「無」。そのおどろくべき正体に,じっくりとせまっていきましょう。
プロローグ
1 「ゼロ」の発明と,自然界のゼロ
さまざまなゼロ
古代文明のゼロ
ゼロの発見
ゼロと無限 1〜2
微積分
Column1 不思議な立体「ガブリエルのラッパ」
絶対温度0度
抵抗ゼロ
質量ゼロの光子
大きさゼロの天体
見かけの速度ゼロ
密度ゼロの空間
2 真空とゆらぐ「無」の空間
真空は存在するか
エーテルの否定
真空の実在を証明した実験
真空ポンプ
身近にある真空 1〜2
電子の「存在」
光の粒子が飛びかう宇宙 1〜2
対生成・対消滅
わきたつ真空
場の量子論
カシミール効果
ヒッグス場 1〜2
ダークマター
ダークエネルギー
もっとくわしく! 真空の相転移
Column2 自然界の最小部品「素粒子」
3 物が「存在する」とはどういうことか
見えるもの 1〜2
Column3 「透明」とは何か
原子はほぼ無 1〜2
存在と「観測」
粒子と波 1〜4
光の波動説
光量子仮説
ボーアの原子模型
電子の波
コペンハーゲン解釈
状態の共存
不確定性原理
マクロな物体
量子論における「観測」
多世界解釈
4 時空の「無」が宇宙を生んだ
宇宙は“無”から生まれた?
宇宙空間は不変ではない
宇宙のはじまりは点?
宇宙の存在のゆらぎ
トンネル効果 1〜2
無境界仮説 1〜2
“無”の方程式
Column4 宇宙の未来
Topics 宇宙と真空崩壊
5 超ひも理論と時空の「無」
点からひもへ
「究極の理論」の候補
「ひも」はどんなもの?
隠れた次元
ひもがくっつく“膜”
親宇宙と子宇宙
輪廻する宇宙
マルチバース
エキピロティック宇宙論
ホログラフィー原理
Column5 仏教の「空の思想」と量子論の意外な共通点
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