いつも柚木裕子さんの本は、読み始めると止まらなく読んでしまう。 いつも人を惹きつける凄みの内容ですごいです。,兎に角、面白い、1,2は読んだので感想は、うーん、さくざの仁義って凄いなぁーです。女の人が、ここまで調べて書くのはスゴいの一言です。,孤狼の血から始まり、3部目となる本作品も購入し、通勤時間を利用して電車の中で読んでいますが、実に面白い。物語の中に引き込まれて行きます。片手で持つにはちょっと重いですが。,シリーズと出会った切っ掛けは映画の『孤狼の血』であったが、2作在る小説作品は何れも非常に愉しかった。その2作品を受けた第3作…少し夢中になった。 この『暴虎の牙』は、『孤狼の血』の少し前の時期に物語が起こり、時を経て『凶犬の眼』よりも更に後の時期に物語が続いて展開する。 『暴虎の牙』の主要視点人物は「3人」ということになると思う。 『孤狼の血』の少し前の時期が描かれる部分では“ガミさん”こと大上刑事が主要視点人物の一人だ。『凶犬の眼』よりも更に後の時期が描かれる部分では、暴力団事案担当のベテラン刑事となっている日岡刑事が主要視点人物の一人だ。両者を通じて、一貫して出ているもう一人の主要視点人物が沖という男である。 或いは本作の「真の主人公」は、「やり場の無い憤怒」とそれを発散する「暴力」の権化のような男、本作の題名である『暴虎の牙』そのものであるかのような人物、沖という男なのかもしれない。そして“ガミさん”こと大上刑事や、時を超えてその後継者的な位置で活動している日岡刑事は、沖という男を見詰め、対峙して行くこととなる。 例によって「そう来るか?」という、少し意表を突くような展開が繰り返され、「やり場の無い憤怒」とそれを発散する「暴力」の権化のような男の動きと、それを見詰める刑事達の活動が描かれる。 或いは?シリーズが重ねられる中で“映画”が強く意識されているのかもしれないが、『暴虎の牙』は第1作の『孤狼の血』や第2作の『凶犬の眼』よりも「映画的?」というような感、映像と、それが編集された感じが頭に浮かぶような雰囲気だったと思う。 そんな他方、昭和の終わりから平成の半ばまでの20年間程度の「社会の変化」、例えば暴力団を巡る事情やその他の様々なことに関しての「一寸した“大河ドラマ”」という空気感も、シリーズ3作の中には漂っているかもしれない。 これは愉しい!!あっという間に読了に至ってしまった…,とても丁寧な包装と迅速な配送におどろきました。また、初版本が嬉しかった。
レビュー(171件)
いつも柚木裕子さんの本は、読み始めると止まらなく読んでしまう。 いつも人を惹きつける凄みの内容ですごいです。
3作目
兎に角、面白い、1,2は読んだので感想は、うーん、さくざの仁義って凄いなぁーです。女の人が、ここまで調べて書くのはスゴいの一言です。
面白い!
孤狼の血から始まり、3部目となる本作品も購入し、通勤時間を利用して電車の中で読んでいますが、実に面白い。物語の中に引き込まれて行きます。片手で持つにはちょっと重いですが。
シリーズと出会った切っ掛けは映画の『孤狼の血』であったが、2作在る小説作品は何れも非常に愉しかった。その2作品を受けた第3作…少し夢中になった。 この『暴虎の牙』は、『孤狼の血』の少し前の時期に物語が起こり、時を経て『凶犬の眼』よりも更に後の時期に物語が続いて展開する。 『暴虎の牙』の主要視点人物は「3人」ということになると思う。 『孤狼の血』の少し前の時期が描かれる部分では“ガミさん”こと大上刑事が主要視点人物の一人だ。『凶犬の眼』よりも更に後の時期が描かれる部分では、暴力団事案担当のベテラン刑事となっている日岡刑事が主要視点人物の一人だ。両者を通じて、一貫して出ているもう一人の主要視点人物が沖という男である。 或いは本作の「真の主人公」は、「やり場の無い憤怒」とそれを発散する「暴力」の権化のような男、本作の題名である『暴虎の牙』そのものであるかのような人物、沖という男なのかもしれない。そして“ガミさん”こと大上刑事や、時を超えてその後継者的な位置で活動している日岡刑事は、沖という男を見詰め、対峙して行くこととなる。 例によって「そう来るか?」という、少し意表を突くような展開が繰り返され、「やり場の無い憤怒」とそれを発散する「暴力」の権化のような男の動きと、それを見詰める刑事達の活動が描かれる。 或いは?シリーズが重ねられる中で“映画”が強く意識されているのかもしれないが、『暴虎の牙』は第1作の『孤狼の血』や第2作の『凶犬の眼』よりも「映画的?」というような感、映像と、それが編集された感じが頭に浮かぶような雰囲気だったと思う。 そんな他方、昭和の終わりから平成の半ばまでの20年間程度の「社会の変化」、例えば暴力団を巡る事情やその他の様々なことに関しての「一寸した“大河ドラマ”」という空気感も、シリーズ3作の中には漂っているかもしれない。 これは愉しい!!あっという間に読了に至ってしまった…
ぶったまげ
とても丁寧な包装と迅速な配送におどろきました。また、初版本が嬉しかった。