いまなお鮮烈さを失わない、著者の原点。
「性の商品化」をめぐる議論のなかで、ときにさまざまに語られる「AV女優」たち。その言説への違和と疑問は、著者を生身の彼女たちと彼女たちが生きる現場へと向かわせたーー。そこで見つけたのは饒舌に自らをかたる女性たちの姿だった。生きているだけで商品となりうる身体を抱えて、どれくらい嘆き、諦め、戦い、楽しむのか。そのはざまで揺れ動く生身の存在であるAV女優を独自の視点から深くまなざし、画一的な議論からこぼれおちていたものを丹念に拾い上げた著者の原点。「性の商品化」の議論に一石を投じた画期的な書の増補版。待望の刊行。
レビュー(3件)
疲れただけ
慶應義塾大学、また東京大学大学院で認めた論文が基調らしい。序盤が些か堅いのは、その所為だろうが、続く内容とどんな関係があるのだろうか。同じ逸話や証言ばかりで辟易する。一番の問題点は、何も分からぬままスカウトされ、契約させられたケースで、後から被害者が訴え出て「見本」も削除せねばならなくなるなどの事件。増補新版の後書きで少し触れているものの核心には至っていない。著者もAV女優だったとの説も巷間、囁かれているが本当なのか。いっそ「体験的AV女優論」の方がリアリティがあっていいと思う。