僕が恋したのは、美しい80代の女性でした…。大学院生の岡田一心は、伝説の映画女優「和楽京子」こと、鈴さんの家に通って、荷物整理のアルバイトをするようになった。鈴さんは一心と同じ長崎出身で、かつてはハリウッドでも活躍していた銀幕のスターだった。せつない恋に溺れていた一心は、いまは静かに暮らしている鈴さんとの交流によって、大切なものに触れる。まったく新しい優しさの物語。 吉永小百合、推薦。 「彼女は亡くなり、私は生きた」 鈴さんの哀しみが深く伝わって来ました。 作家の故郷への思いを 私は今、しっかりと受け止めたいです。
レビュー(82件)
憧れ、敬い、恋・・・人を想う気持ちは近づくほどに切なくなりますね。味わい深い、素敵な物語でした。そして吉田修一氏の長崎への愛が伝わってきました。