大村益次郎(1825年から69年)幕末・維新期の軍事官僚、洋学者、医師。
その時代、知識人が扱う学問領域は、専門が細分化した今とは比較にならないほど広範囲に及んでいた。維新動乱期の「軍功」や明治建軍の「制度設計」にとどまらない多様な業績を検証し、近代的学知の実践者としての生涯に迫る。
はしがき
第一章 一意専心の修学時代
1 大村の出自と家系
2 蘭方医学との出会い
3 咸宜園と漢学修行
4 適塾と蘭学修行
第二章 努力と立身
1 新天地を求めて宇和島へ
2 軍艦雛形の建造
3 宇和島での仕事の数々
第三章 江戸での栄達
1 評判の蘭学者
2 情報の収集・分析・伝達
3 兵学研究の深化
第四章 長州藩出仕
1 長州藩との接触
2 長州藩からの招請
3 安政の世情と国際情勢の変化
4 盟友桂小五郎
5 博習堂の整備への貢献
6 長州の藩論
7 開国と攘夷の間で
第五章 長州藩の軍制改革
1 熱狂する長州
2 長州藩の新体制
3 長州の政治改革
4 長州藩の軍制改革
5 武備の充実
第六章 四境戦争
1 風雲急を告ぐ
2 戦略・戦術・戦法
3 大島口の戦い
4 芸州口の戦いーー作戦と展開
5 芸州口の戦いーー戦争と民衆
6 石州口の戦いーー津和野方面
7 石州口の戦いーー益田方面
8 石州口の戦いーー大麻山・周布村方面
9 石州口の戦いーー浜田方面
10 停 戦
第七章 戊辰戦争
1 激動する政局
2 戊辰戦争の勃発
3 関東・東北の情勢
4 再び江戸へ
5 軍資金の調達
6 彰義隊討伐をめぐる対立
7 上野戦争
8 奥羽越の攻防
9 米沢・仙台藩の降伏
10 会津藩の降伏と東北平定
第八章 明治建軍
1 新国家建設と建軍
2 木戸の「征韓論」に同意する
3 対立の構図と展開
4 東京招魂社の建設
5 失意と再起
6 大村の建軍構想ーー「朝廷之兵制永敏愚按」
第九章 終焉の地
1 いざ西へ
2 関西地域での活動
3 遭 難
4 治療と見舞い
5 下肢切断術と最期
第十章 益次郎のエートス
参考文献
あとがき
大村益次郎年譜
人名・事項索引
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