2003年刊の底本『経済学と人間の心』(四六版上製)の新装版。
著者は市場メカニズムや効率性の重視に偏った考え方を批判し、人間の尊厳や自由を大切にした経済社会の構築を訴えてきました。
実際、2000年代後半のリーマン・ショックや世界経済危機を経て、「人間が中心の経済」という思想はますます輝きを増しています。同時に、幸福な経済社会を作るうえで、経済学がどのような役割を果たせるかという議論が巻き起こっています。
新装版では底本の構成をガラリと変え、未公開の講演録2本を追加しました。さらにジャーナリストの池上彰氏が「『人間のための経済学』を追究する学者・宇沢弘文」と題して、解説を加えています。
ノーベル経済学賞候補と言われた世界的な知の巨人・宇沢弘文氏が、温かい言葉でその思想を語った、珠玉のエッセイ集です。
「人間のための経済学」を追究する学者・宇沢弘文ーー新装版に寄せて ジャーナリスト・東京工業大学教授 池上 彰
第1部 市場原理主義の末路
第2部 右傾化する日本への危惧
第3部 60年代アメリカーー激動する社会と研究者仲間たち
第4部 学びの場の再生
第5部 地球環境問題への視座
レビュー(22件)
面白いですよ。
いろいろの問題についてのべられているので、自分が疎い問題については理解に苦労する面がありますが面白いですよ。
今の経済に疑問を持つ方におすすめ
日本の今の政治経済に危機感を感じていてこの本を購入しました。 ニュースを見るたびに不安になったり苛立つのがこの本を読んで腑に落ちました。やはり日本は悪い方向へ進んでいると思います。 グローバリズムと市場原理主義がますます日本経済を疲弊させる気がします。 宇沢さんがおっしゃる社会的共通資本に共感します。 今のままでは中間層が減り貧富の差がますます拡大して人が暮らす豊さが失われていくと思います。 どんどん不幸な経済になっています。幸福な経済社会を作るためになぜ学ばないのでしょうか?日本の国益、国力がどんどん失われていき国民の幸福度も下がっているように思えます。 宇沢さんのような人を一番必要とする時にお亡くなりになり残念です。