本書は、江戸の版本「鬼一法眼虎の巻」を翻刻したもので、奇想天外、荒唐無稽、奇妙奇天烈な痛快物語を楽しみながら無理なく古文書力が養成されるものと確信しております。読者の興味に合わせて、見開き右ページの古文書のみを読み進めるもよし、左のページを参照しながら、文字解読の学習をするのにも好適ですし、現代語の訳文を読んで、物語の内容を味わうなど、いろいろな活用方法が可能です。早稲田大学図書館所蔵の「鬼一法眼虎の巻」は、全七巻ありますが、本書は、その「巻の一」と「巻の二」をまとめて、「上の巻」として編集したもので、データベースの元画像にトリミングを加えたり、挿絵をそれぞれの巻の冒頭にまとめたりしています。また、見開き左ページ翻刻部分は、右ページの影印文と対照できるように変体仮名に対応する漢字を使用し、濁点等を省略しています。左ページ翻訳部分の漢字については、日常的にあまり使われないものをひらがな表記にしたり読点を多用したりして意味を取りやすくしました。なお、本文の内容を楽しみたい方のために、巻末には、全文の現代語訳をまとめて掲載いたしました。この版本には、読み仮名が付されているので、読み取りは、さほど困難ではないものの、特別な読み方や異なった漢字をあてている部分があるので、参考のため本文翻刻の下欄に読み仮名の一部や簡単な説明を付け加えました。
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