日本人は二つの日本語を使い分けている。古来受け継がれてきた日常の「話し言葉」に対し、外国文化を直訳し理解するために作られた人工の「書き言葉」。よい文章を書くには、その決定的な違いを知ることが不可欠だ。句読点や段落の切り方、語感の豊かな言葉選び、文末語の変化が生み出すリズムや余韻ーー。言文一致という幻想を疑い、ホンネとタテマエの文化的二重構造に切り込む。近代日本語の誕生から解き明かす異色文章読本。
第一章 作られた日本語
翻訳で作られた日本語
翻訳語、翻訳的用語の使われ方
翻訳で作られた日本「文」
第二章 日本文の二重構造
日本語の二重構造
日本語の国際性
第三章 句読法の歴史
第四章 日本文と文末語
常体と敬体の混用文体
文末語はなぜ必要なのか
「である」文の表現力
「現在形」としての動詞止め文
第五章 日本文をどう書くか
難しそうな言葉を警戒する
言葉感覚に欠けた言葉
段落の切り方について
文末に変化を持たせること
あとがき
新版へのあとがき
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