- 14
- 4.0
海から上がってきた少女の不思議な物語 本作品は、第一次世界大戦中、豪華客船ルシタニア号が撃沈されたという史実の話をベースに創作されたフィクションです。 シリー諸島の無人島で奇跡的に発見された少女ルーシー。彼女は、ひと言も話すことができなかった。献身的な家族に支えられて、少しずつ回復していくのだが、ルーシーがどこから来たのか、どうやって来たのか、何もわからない。そんな中、「ルーシーは、ドイツ人に違いない」という噂が流れる。ドイツと戦争をしているさなかのイギリスにおいて、それは、大変なことだった。それまでは、やさしく見守っていた近所の人たちが、うって変わって、ルーシーとその家族を攻撃してきたのだ。ルーシーはおびえ、家族は、孤立していく。どうしても、ルーシーの隠された真実を解明したいと願うのだが……。 戦争という悲劇を描くと同時に、記憶を失った少女の再生の物語でもあります。それぞれの人生が、絡み合って一本の糸になっていく物語は、まさにストーリーテラーの巨匠としてのモーパーゴの真骨頂です。 2014年コスタ賞児童書部門のショートリストに入っています。 【編集担当からのおすすめ情報】 「マイケル・モーパーゴほどの児童文学作家はいない!」とイギリスで評されているモーパーゴは、スマーティ賞、チルドレンズ・ブック賞、ウィットブレッド賞、カーネギー賞ショートリストなど、数々の賞を受賞しています。本作品は、コスタ賞の児童書部門ショートリストに入っている作品です。 モーパーゴの作品は、日本でも、数多くの作品が翻訳されています。近年翻訳出版された作品は、青少年読書感想文全国コンクールの課題図書に選ばれたり、映画化された作品もあり、多くの読者を獲得しています。 本作品は、発売されるやいなや各紙で絶賛されています。 「モーパーゴの世界は、読者の心をつかんではなさない」(ガーディアン紙)。「社会的、倫理的問題を巧みな筆致で描くすぐれた作品だ」(ブリティッシュカウンシル)。「『戦火の馬』を超える作品」(デイリーテレグラム)ほか。
レビュー(14件)
子どもの要望で購入しました。毎日読んでいます。