「まさか私にかぎって…」。五十四歳にして乳がんを宣告された一人の主婦は、不安のなかで足を踏み入れた京都の小さな乳腺クリニックで、乳がんの仲間たちと出会う。さらに夫とともに訪れた、英国、ロシア、ハンガリーの古都で、それぞれの国の乳がんの女たちと出会い、その生き方に触れる。立場も年齢も国籍も異なる女たちが、死と背中あわせの泥沼の中でもがきながら、乳がんという女だけの病気を通じてお互いに心を開き、固い絆を結び、やがて乳がんによって、そして仲間たちによって生かされている自分に気づく…。「うち、乳がんでよかった-」。乳がんを生き、乳がんを歩いてきた十二年間をつづる。
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