地図のない町
: 葉山良二/吉行和子/南田洋子/小沢昭一/山内明/宇野重吉/滝沢修/芦田伸介/中平康
太陽も地図もない町に虐げられた青春の呻き!
飽くなき野望に狂った野獣の背後にしのびよる殺意の影!!
■“悪事を罰する法律はあっても、正直な善人を守る法律はない”
これは法の裏をかく強大な暴力行為とその組織に対し、人道と社会正義のために敢然と戦う市民たちの物語をリアルでダイナミックなタッチで描いた一大社会ドラマ。
社会派の一面を持つ中平康が暴力団が幅を利かせていた当時の社会へ警鐘を鳴らす。
■もともとは石原裕次郎のための企画だったが、紆余曲折を経て中平康作品に何度も出演経験がある日活第2期ニューフェースの葉山良二の主演作品として製作された。
街を牛耳ろうとする巨悪(滝沢修)、主人公慎介の恋人(南田洋子)、チンピラに凌辱された経験を持つ慎介の妹(吉行和子)、
住民の心の支えでもある良心的な医者(宇野重吉)、豪華キャストによる重厚な名演は必見。
■船山馨の原作を脚色したのは映画史に残る数多くの名作(『羅生門』『七人の侍』『生きる』『砂の器』『八甲田山』)を手がけた巨匠橋本忍。
中平康(1926年ー1978年)『狙われた男』(56年)で監督デビュー(公開は2作目の後)。
2作目の『狂った果実』(56年)が国内外の映画作家の度肝を抜く。
その他の監督作として『牛乳屋フランキー』(56年)、『あいつと私』 (61年)、『危いことなら銭になる』(62年)、
『月曜日のユカ』(64年)、『結婚相談』(65年)、『混血児リカ』 (72年)、『変奏曲』(76年)等がある。
クール!スタイリッシュ!スピーディー!テクニック!
孤高のモダニスト 日本映画史に残る天才映画監督中平康フランソワ・トリュフォー、クロード・シャブロルなどの
ヌーヴェル・ヴァーグの作家たちにも強い影響を与え、近年になって再評価が高まる一方の天才監督の傑作群を順次DVD化するシリーズ「リスペクト中平康!」すべてが初ソフト化!
第5弾は中平康自らが企画し、巨匠橋本忍が脚本を書いた社会派ドラマの傑作。
<収録内容>
【Disc】:DVD1枚
・画面サイズ:16:9LBスコープサイズ
・音声:ドルビーデジタル2.0chモノラル
▽特典映像
・オリジナルポスター画像
・劇場用予告編
※収録内容は変更となる場合がございます。
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橋本忍らしい反社映画
脚本は黒澤明監督作品の常連で、後に「砂の器」や「八甲田山」を執筆する(製作も)巨匠橋本忍。他のスタッフも企画大塚和、撮影山崎善弘、美術松山崇、録音橋本文雄、音楽黛敏郎と当時の日活映画の超一流どころが揃っている。 キャストは、葉山良二、南田洋子は日活専属俳優だが、脇を固めるのが主に「民藝」の俳優で、二大巨頭の滝沢修、宇野重吉の競演は見所のひとつ。民藝からは吉行和子、嵯峨善兵、佐野浅夫、山内明、下条正巳、芦田伸介、浜村純、三崎千恵子(「男はつらいよ」のおばちゃんだ)等が出演、その他小沢昭一、安部徹も出ている。滝沢は何時ものインテリ臭を捨てて、地元を牛耳る下卑たやくざ役(市会議員も兼ねていて、昭和時代は普通にこういう人居たんだよね)、本当にそう見えるからさすがだ。宇野の方はいつも通りの貧しいが善人の医師役だが、ラストに驚くべき展開が…という役どころ。双方に華を持たせている。