量子論は「物質は実在しない」という。ではわれわれは存在するのだろうか? 名だたる科学者と哲学者たちが繰り広げてきた熱い論争の、知られざる展開を追う!=== 20世紀初頭に発見された量子力学は、世界の見方を根幹から変えた。ではそれはどんな世界なのか? その意味をめぐる議論は、「コペンハーゲン解釈」をもって正統とされる。しかしその解釈にはいくつもの問題がある。最大の謎は、世界を構成する基本物質、原子も電子も素粒子も「実在しない」という主張だ。 アインシュタインはこれに猛然と異を唱え、ボーアと激しい論争を繰り広げた。曖昧な決着のまま、長らくこの問題は問うことすらタブーとされてきた。しかしいま、実在をめぐる論争は、物理学のみならず、哲学者、数学者、天文学者など各界の名だたる頭脳を巻き込んで、熱く燃えている。 大いなる問い「実在とは何か」をめぐる熱い論争の100年をたどる知的エンターテインメント。
レビュー(5件)
理論物理にちょっと興味があるならおすすめ
量子力学ほか,理論物理学が身近な存在に感じられる本でした。アインシュタインやシュレーディンガーほか,数々の歴史に名を残した科学者たちの考え方や主張,物理世界の捉え方の違いがおもしろく記述されていて,この100年程度の間に現在の物理学が急速に築かれたようすがわかります。数式だけの世界ではなかったという驚きがありました。ちょっと記述が「くどい」と感じる部分もありますが,それもこの本の魅力かもしれません。