飛沫を思えたり、ありがとうございました。,コスパもいいのにこの読み応え。買ってよかったなぁと思いました。本谷さんの本は以前から読んでいたのですがどの本も強烈なキャラクターの登場人物がいますね。でも強烈な中に共感できる部分もあったりして・・・「生きてるだけで、愛」は特に激しいキャラクターの主人公ですが、やはりどこか共感できたのです。だから、幸せになってほしいと強く願いながら読んでいました。後味もすっきりで、近頃後味の悪い作品が多いなか一安心することができました。,ある意味魅力的だけど、こんな主人公が周りにいたら大変だろうなー。,本谷有希子さんをテレビで拝見し、初めて買ってみた文庫本です。初め~中は主人公の突拍子もないけど素直な言動や行動が興味深く、最後はなんだかスッキリとしました。クセになりそうです(笑),鬱で、過眠症で、引き籠りの主人公寧子。 その言動は、あまりに滅茶苦茶で、自分勝手で、まわりにいる人間にとって、迷惑極まりない。 あぁ、こんな人が近くにいたら嫌だなぁ・・・とも思うけれど、ストレートに自分の気持ちをぶつける主人公と、それを受け止めることができる津奈木の関係性がうらやましくも感じる。 そして、屋上のラストシーン。 過激なまでに自分を晒して、相手に分かってもらおうとする寧子は、ギリギリのところまで追い込まれているように思えるけれど、津奈木にはその本気度が伝わっていないように感じる。 読んでいて、イラっとするけれど、そんな津奈木の最後のセリフで、全てが集約される。 その切り替えの見事さは、やはり演劇的です。 読後感も悪くはありません。
レビュー(15件)
飛沫を思えたり、ありがとうございました。
コスパもいいのにこの読み応え。買ってよかったなぁと思いました。本谷さんの本は以前から読んでいたのですがどの本も強烈なキャラクターの登場人物がいますね。でも強烈な中に共感できる部分もあったりして・・・「生きてるだけで、愛」は特に激しいキャラクターの主人公ですが、やはりどこか共感できたのです。だから、幸せになってほしいと強く願いながら読んでいました。後味もすっきりで、近頃後味の悪い作品が多いなか一安心することができました。
ある意味魅力的だけど、こんな主人公が周りにいたら大変だろうなー。
本谷有希子さんをテレビで拝見し、初めて買ってみた文庫本です。初め~中は主人公の突拍子もないけど素直な言動や行動が興味深く、最後はなんだかスッキリとしました。クセになりそうです(笑)
鬱で、過眠症で、引き籠りの主人公寧子。 その言動は、あまりに滅茶苦茶で、自分勝手で、まわりにいる人間にとって、迷惑極まりない。 あぁ、こんな人が近くにいたら嫌だなぁ・・・とも思うけれど、ストレートに自分の気持ちをぶつける主人公と、それを受け止めることができる津奈木の関係性がうらやましくも感じる。 そして、屋上のラストシーン。 過激なまでに自分を晒して、相手に分かってもらおうとする寧子は、ギリギリのところまで追い込まれているように思えるけれど、津奈木にはその本気度が伝わっていないように感じる。 読んでいて、イラっとするけれど、そんな津奈木の最後のセリフで、全てが集約される。 その切り替えの見事さは、やはり演劇的です。 読後感も悪くはありません。