国際連盟脱退や日独伊三国同盟締結など、日米開戦への原因をつくった外交官として、厳しく評価されている松岡洋右。しかし、現実の彼は日米戦争回避を図って行動していた。先見の明と己の才覚を武器に外相までのぼりつめた実力者が、なぜ意に反して日本を破滅的な戦争へ導いてしまったのか。複雑な内外の政治への対応を繙き、人物像を再評価する。
松岡洋右と現代ープロローグ/松岡洋右という人物 外交官・満鉄・代議士(アメリカ帰りの外交官/満鉄での活躍/時流に乗り切れなかった大衆政治家)/現状打破で行き詰まった日本(崩壊した国際協調/「東亜新秩序」の蹉跌/現状打破と現状維持/「自主外交」の追求)/「自主外交」から南進政策へ(南進論の発生/外相になった松岡)/日独伊三国同盟(松岡の外交戦略/日独伊三国同盟の成立/行き詰まった対ソ交渉と日中和平)/破綻した南進政策(対日経済圧力と南方経済交渉/タイ仏印国境紛争/調停成立/対米工作/松岡訪欧)/破綻した日米関係(分裂した対外政策/確保できなかった戦略物資/南進か北進か/外相放逐)/先を見通す非凡な識見ーエピローグ
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