本書は蛾の生態写真と標本写真の両方を掲載した
今までにない図鑑です。
普通蛾の図鑑は翅を広げて
展翅をした標本写真だけで作られています。
蛾の生態写真が載っている図鑑は皆無に近いでしょう。
あってもせいぜい昆虫図鑑の中に
少し掲載されているだけではないでしょうか。
蛾は翅を閉じて止まることが多く、
その姿と翅を広げた標本では見た目が大きく変わります。
したがって標本写真を見ていても
なかなか生きている蛾の姿を想像することは難しいのです。
本書では蛾が生きている生態写真と
翅を展翅した標本写真の両方を掲載しています。
ですから生態写真を撮っている人でも
普段なかなか見ることができない翅の全容が見られます。
また普段見かける蛾が地味で興味を引かないと思っている人も
実は前翅に隠れた後翅がとてもきれいな模様をしていることに
驚かされるということもあるでしょう。
蛾は昆虫の中ではチョウ目(鱗翅目)というチョウと
同じ分類に属します。
チョウはきれいだけど蛾はきれいでないと思っているかもしれません。
しかしチョウにも地味なチョウがいれば
蛾にもきれいな蛾がたくさんいます。
また蛾にはチョウに擬態した蛾やハチに擬態した蛾など
おもしろい姿をした蛾もいます。
本書は今までにない蛾の図鑑として
蛾の魅力を再発見できることでしょう。
収録されている内容は次の通りです。
・ シャクガ科 196種
・ コウモリガ科 2種
・ ミノガ科 1種
・ マルハキバガ科 1種
・ セミヤドリガ科 1種
・ イラガ科 6種
・ マダラガ科 3種
・ スカシバガ科 1種
・ ボクトウガ科 1種
・ ハマキガ科 1種
・ セセリモドキガ科 1種
・ マドガ科 1種
・ メイガ科 6種
・ ツトガ科 23種
・ カレハガ科 11種
・ オビガ科 1種
・ カイコガ科 2種
・ ヤママユガ科 8種
・ イボタガ科 1種
・ スズメガ科 28種
・ イカリモンガ科 1種
・ アゲハモドキガ科 2種
・ カギバガ科 33種
・ ツバメガ科 2種
・ シャチホコガ科 56種
・ ドクガ科 20種
・ ヒトリガ科 17種
・ コブガ科 8種
・ ヤガ科 218種
合計 652種
レビュー(2件)
最近買った蛾の図鑑。日本産の蛾のうち652種について、そのほとんどを生態写真と標本写真とを並べて表示している。蛾や蝶の標本は、生きている時とは翅の角度が違っていたり、経年変化で色褪せたりする。野外で生きている蛾を見た時に、標本写真しか掲載されていない図鑑を開いても同定が難しい場合がある。この本はそのような問題の解決法のひとつを示してくれている画期的な図鑑だと言えるだろう。昆虫を採集するより撮影する人の方が増えてきた昨今、生きた蛾の写真を数多く収めたこの図鑑は、一般の昆虫好きの需要に応えた図鑑だとも言える。著者の今井初太郎氏は水戸市在住の昆虫写真家。1941年東京都出身。2011年12月のフユシャクの撮影が、蛾の世界にのめり込むきっかけだったという。
蛾の図鑑は高額なのはあるけれど、手頃な価格のは無かった。 絵合わせになるけれど、生態写真と標本写真の両方が載っているので、野外で撮った写真を調べるのに便利。