2018年11月、同出版社より、『ラテンアメリカ農業地理概論』および『ラテンアメリカ農業史概論』を出版した。両書ともに、多くの関係者に愛用・ご購入いただいたことに、誠に感謝している次第である。これら両書は、ラテンアメリカ農業における中学・高校社会科の『地理』および『歴史』版であり、一般教養的内容ということに的を絞った形での取りまとめ内容である。筆者は、土壌肥料学を専門とした農業協力技術者でもあり、社会学が専門ではない。しかしながら、一般教養的な事項であれ、社会学の領域としての農業地理や歴史を覗くことは、現地におけるニーズならびに適正技術の模索と確立において重要な事項であると考えており、これらをまとめて出版するまでに至った。そして、中学社会の『公民』に匹敵するか不明であるが、これらの続編として『ラテンアメリカ農業開発・協力概論』の出版を試みた。もちろん、中学社会の公民は、高校社会の『政治経済』や『倫理』に匹敵するであろうが、本書は、ラテンアメリカ農業における政治経済的な内容は、極一部(社会政策の領域の引用)である。主に、戦後、米国ならびにわが国において実施されてきた、国際農業協力の歴史的背景を見直し、その問題点も含めて、まとめる形を第一ステップとした。そして、この歴史的背景や数々の問題点に対して、その打開策を踏まえた上での、筆者なりに展開してきた国際農業協力小史を取りまとめたものを第二ステップとした(本書は、新規適正技術修得例も含めて、文理中間的書籍かもしれない)。実際、わが国と熱帯地域にあるラテンアメリカ諸国では、農業の考え方ややり方が大きく異なるため、筆者の専門である持続可能な農牧林生産のための土壌肥培管理法となると、わが国由来の技術を移転すればよいというものではない。そこで、国際農業協力に関与してきた先人の失敗を見つめ直し、同じ過ちを繰り返さないような効率的な協力のあり方を踏まえながら、筆者は今まで励んできた。いずれにせよ、スペイン語圏という、未知な世界での活動事例として、本書の意義があると思う。 2020年3月20日、コロナウイルスの感染拡大により、エクアドルから緊急帰国し、日本時間で22日に成田に到着した。その後、史上最悪なパンデミックに陥った。そこで、遠隔操作協力にも積極的に取り組み、現配属エクアドルの大学の他、同国やパラグアイのかつての配属大学における遠隔操作教育も実施してきた。 今後も、コロナ禍の影響により、数多くのマスコミや各種政党等が、コロナ禍による食糧危機(物流シャットアウト等も含む)を訴えだした。その前に、食糧危機の問題については、2017年10月に文芸社より出版された『蘇れ!日本の農業ーラテンアメリカ国際協力から見えた穀物増産への道ー』にも記している。 いつ、コロナ禍が終焉するのか?それは誰も分からないが、このような事情を踏まえて、これからの地方を中心とした日本農業の活性化も含めた形で、今後の方向性も追記し、自我があるにせよ、本書として取りまとめた。
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