ひとりひとりのやさしさ
: ジャクリーン・ウッドソン/E・B・ルイス/さくま ゆみこ
ある朝、クローイのクラスに、転校生のマヤがやってきた。クローイは友だちと、マヤのみすぼらしい身なりや、変なお弁当を笑いあう。そんな日が、何日も何日もつづいた。そして、ついにマヤは学校にこなくなった。
担任のアルバート先生は、水の入った洗いおけに小石をおとし、やさしさについて話しはじめる……。そのとき、クローイは……。
新しい友だちとの出会い、無視しつづけた日々、とまどい、後悔……多感な少女の心のうごきを丁寧にすくいとった作品です。美しい絵とともに、ひとりひとりの心にせまります。子どもにも大人にも、ぜひ読んでほしい一冊。
文のジャクリーン・ウッドソンは国際アンデルセン賞作家賞を受賞しています。
レビュー(16件)
これは、ちょっと苦い読後感の本です。クローイのクラスに、ある日転校生のマヤがやってきます。しかしマヤの着ている服のみすぼらしさに、彼女の境遇を敏感に察したクラスのみんなは、誰もマヤに話し掛けようとしません。数か月後、マヤは学校に来なくなりますが、担任のアルバート先生は、クローイたちを責めることなく、優しさについて考える授業を行います。子どものストレートな残酷さと、もう取り返しのつかない自分の過ちを見つめる心の動きが、丁寧に描かれた水彩画を通して、読む者に伝わってきます。