今や、多くの精神疾患の治療について認知行動療法(CBT)のエビデンスがあり、メジャーな精神疾患の治療ガイドラインでCBTをファーストラインの治療法として取り上げていないものはまずない。エビデンスという点でCBTは勝ち組と言えるが、勝ったと言えるためには病気に勝ったという結果も必要だろう。
強迫症や不安症などへのCBTを得意とし、抜群の治療成績を上げてきた著者が30年間CBTを使い続ける理由とは何か。本書のテーマは、CBTという道具を使ってどう治療の「パフォーマンス」をあげるかにある。
エクスポージャー、動機づけ面接、ACTといったCBTの各技法の実践のコツを、著者の臨床の知から具体的にわかりやすく解説。症例検討編や、うつ病、不安症、薬物依存などの各疾患ごとの治療についても語る、CBTの名手による実践的著作集。
序ー原井宏明さんは精神医療・臨床心理界のイチローであるー:原田誠一
まえがき
序論 臨床の知を精神療法に活かすーメンタルクリニックでの診断の技と工夫ー
第1部 認知行動療法実践のコツ
行動療法の基礎と応用
私の考える認知行動療法ー個人療法,集団集中治療,サポートグループ;OCDを中心にー
治療動機に乏しいクライエントにはどうするべきか?
方法としての動機づけ面接ー思春期を指導・支援する人のためにー
マインドフルにみたアクセプタンス&コミットメント・セラピーー徹底的行動主義ー
アクセプタンス・コミットメント・セラピー(ACT)の利点は何か?
認知行動療法が役立つ場合,役立たない場合
〈コラム〉患者さんから学ぶことを学ぶ
第2部 認知行動療法のスーパービジョン
うつ病ケースを動機づけ面接でコーチする
電子メールによるスーパービジョン
症例検討会でのスーパービジョン
〈コラム〉20代のときの上司と50代になってから対談すること
第3部 各精神疾患への応用 社会不安・対人恐怖・うつ病・薬物依存
うつ病治療のすべてー治療法の選択を決めるものー
うつだから治療意欲がないのではないー動機づけ面接ー
現代の不安の理解とその介入方法ー行動理論の立場からー
対人恐怖を何で治すのか?-EBMの視点ー
薬物依存と動機づけ面接
〈コラム〉私のカルテからー30年前に始まる私の幸運ー
文献
あとがき
索引
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