実家の改築工事の最中、次々に発覚する家の奇妙な造りと、2つ目の仏壇の謎が恐ろしい「家の整理」。TV番組のため、都内の心霊スポットを訪れた撮影スタッフが遭遇した怪異と後日談に戦慄する「心霊動画」など日常に潜む恐怖に加え、怪異収集家である著者が厳選した山の怪談を収録。遭難した男性が出会った顔の印象のない男、夜の山道で何度も追い抜く同じ女性の後ろ姿ーー山という“異界”を堪能できる本当に怖い実話怪談集。
目 次
青いバツ印/屋根の女/空白の時間/家の整理/泥人形/曲女【まがりめ】/白いツナギの男/吊ってはる/かわいいこと/デスクトップの絵/会長秘書/おじいちゃん/庭の龍/浪曲が聴きたい/桐箪笥/龍が見える人/カルテの虫干し/十万円/安宿/裏の竹藪/ずれた世界/東の方向/彼女の声/地下のトイレ/心霊番組/牛/母の重さ/よくある怪談/HOT!/ユウちゃんがいる/起こす女/建て替えの商談/残業/二人の男/仏様/真夜中の漁港で/やけど/タバコの吸い殻/大学教授の思考/死神/コロナ感染/入院/萌えない?/山の足音/山女/杖/助けてくれた男/天狗の写真/高野山の茶店/山の神/犬の顔/吉野の狐/吉野の古家/お盆の夜/吉野の探索/貸した車
レビュー(6件)
人間らしい死神さんに拍手!
中山市朗氏らしい淡々とした語り口の実話怪談です。印象的だったのは死神にまつわる2つの話で、特に2つ目の話の「あ、しまった」という死神の表情、そして制服を丁寧にたたんであった、という件には、大笑いしてしまいました。お面や髑髏は無表情ですが、それでも感情が雰囲気から伝わってくる点には納得できます(子どもの頃に見た特撮番組で、怪人と仮面をつけた手下が困惑している場面があり、やたらとおかしかったことを思い出しました)。女の子の制服…どうやって、どんな気持ちでたたんだのでしょう?(爆笑) 語り手の方も笑っていましたが、髑髏の死神が、自分のミスの責任を感じた様子で、鎌を置いてせっせと女子の制服をたたんでいる…このような光景をシュールというのでしょうか? 着替えさせたのは、さすがに魔法? だめだ、想像が広がって笑ってしまう(爆笑)! 元は人間なのかもしれませんが、妙に人間臭い死神さんでした。あとは特に女性の霊ですが、いまさらながら白い服とか、全身真っ赤な服装とか…決まりがあるのでしょうか? 或いはアチラの世界の流行りだとか?