居場所がないー韓国籍を持って日本で生まれ育ち、日本にも韓国にも収まりきらない自分がいる。東アジアに「近代」が到来して以来、人々は「国家」や「民族」という枠組みを強いられてきた。著者はいつしか、そうした枠組みからはじき出されて流浪した人々の声を聴き取り、彼らの記憶を追いはじめた。歌・映画・ヒーロー…人も大衆文化も旅をする。移動し、夢を呼びさまし、生きる力を送り合うことで豊かになる。開かれた新しい「物語/世界」の始まりは、そんな風景のなかにあるにちがいない。枠に縛られた想像力を解き放つと、世界はどれほど違って見えるか。私たちの可能性はどれだけ広がるかー。変わらない私たちが変わるための「東アジア文化論」。
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