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父の記憶、父の体験、そこから受け継いでいくもの。村上文学のルーツ。 ある夏の午後、僕は父と一緒に自転車に乗り、猫を海岸に棄てに行った。家の玄関で先回りした猫に迎えられたときは、二人で呆然とした……。 寺の次男に生まれた父は文学を愛し、家には本が溢れていた。 中国で戦争体験がある父は、毎朝小さな菩薩に向かってお経を唱えていた。 子供のころ、一緒に映画を観に行ったり、甲子園に阪神タイガースの試合を見に行ったりした。 いつからか、父との関係はすっかり疎遠になってしまったーー。 村上春樹が、語られることのなかった父の経験を引き継ぎ、たどり、 自らのルーツを初めて綴った、話題の書。 イラストレーションは、台湾出身で『緑の歌₋収集群風₋』が話題の高妍(ガオ イェン)氏。
レビュー(73件)
猫の話は面白かったが、本人と父の話は共感を得なかった。ちょっと難しく感じました。
村上春樹著 久々にエッセイ読みます
ポスト投函の音がしたので覗いてみると届いてました。早速読みたいと思います。
村上春樹待望の文庫本です。直近の議会で猫捨てについて、エポックとなる一般質問がありましたので、比較しながら読みます。