【POD】認知症のリスクを減らす50代からのロコモ対策
高齢化社会の認知症・ロコモ対策について、楽しく読めるわかりやすさを狙いに定めた作品です。著者は地域の高齢者サロンとしても開放されている「ロコモ対策トレーニング研究所」を併設した整体治療院を経営し、リハビリ特化型デイサービスでも実践され、高齢者の身体特徴の研究と「ロコモティブ・シンドローム対策のトレーニング」に尽力しているとのこと。 机上の空論ではなく、介護の現場で「自ら実験検証を重ねて効果のあったものを書き記したのが本作となっています。 著者は平均寿命ではなく「健康寿命」に着目し、男女とも健康を害した老後生活を10年ほど送ることになると想定しています。寿命100年の時代になれば、全人口の年齢構成の上から75歳までは働くことになるでしょうし、今以上に健康に気をつけなければ、当人のみならず国全体が衰退しかねない局面に差し掛かっているのです。 そのため認知症・ロコモ対策は喫緊の課題であり「シニアの皆さん!運動しないとヤバイよ!」という主張に繋がってくるのでした。やがて来るであろう「センテナリアン」生活を楽しく過ごすために1章から3章にかけてはまず、こうした現状把握と「日本の超高齢化未来像」を描き出しています。 続く4章「ラウンドフラット掲載コラム(2016年4〜12月)以降は、「イスから片足で立ち上がれますか?」、「なぜほとんどの人が傾いて立ってしまうのだろう?」、「なぜ人は年を取ると歩くときに腕を振れなくなるのか?」といった問題提起と、問題解決のためのヒントが示されており、ロコモ対策の切り札が明かされています。 対策法はいずれも特別な器材を必要としない、なるべく身近なアイテムを活用した努力を促している点も興味深いものです。腕を振って歩く、スクワットを取り入れる、5本指ソックスがなぜいいのか? しりとり〜川柳、なぞかけで脳のトレーニングなど数多く挙げられています。 ロコモ、メタボと並び避けたい「認知症」について予防しようと、「実家の両親の介護を10年先送りにする方法」に言及する狙いが活きていると言えるでしょう。「介護の始まりへと進まないよう、早めに手を打つためのチェック項目」を掲げ、回答予想を公開したり、「祖母の代わりに出版を」と夢実現のため、そこここに祖母作の川柳を交えたりと、ユニークに工夫を凝らしたことが窺える内容に仕上がっています。
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