『羅生門』から『鍵』まで、フランスで京マチ子はどう見られたのか──
『羅生門』(1951ヴェネツィア)、『雨月物語』(53ヴェネツィア)、『地獄門』(54カンヌ)に主演し、「グランプリ女優」と呼ばれた京マチ子(1924–2019)。
フランスでは1952〜60年に出演作品8本が劇場公開され、フランスの観客にもっとも親しまれた日本人女優であった(引退後も3作品が公開)。
作品の評価、彼女の演技、演じた女性像はどのように受け止められたのか、日仏の新聞・雑誌の言説を比較検討し、作品の受容に関する政治的、経済的、社会的側面を考察する。
序章 2019年、フランスで京マチ子の訃報はどう伝えられたのか
第1章 フランスの京マチ子/日本の京マチ子
第2章 『羅生門』──レイプされた女
第3章 『地獄門』──「大映カラー」のマジック
第4章 『美女と盗賊』──「肉体派ヴァンプ女優」による『羅生門』の亜流作品
第5章 『千姫』──『地獄門』の夢ふたたび、永田雅一の野望
第6章 『赤線地帯』──戦後の女
第7章 『雨月物語』──「肉体派ヴァンプ女優」が演じる幽玄の女
第8章 『楊貴妃』──日本映画の王妃
第9章 『鍵』──「現代映画」の女
第10章 小津安二郎、成瀬巳喜男作品の京マチ子
第11章 「グランプリ女優」京マチ子
終章 観客動員数から見る1950年代フランスにおける日本映画の受容
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