デジタルテクノロジーの進歩はスポーツに大きな変化をもたらしている。科学的データに基づくトレーニング、審判のデジタル化、身体補助器具による人間のサイボーグ化、VRによるスポーツの脱物質化等、これまでの身体ベースのスポーツ観を揺さぶっている。他方、デジタルテクノロジーの申し子といえるゲーム文化は、eスポーツを名乗り、競技性、娯楽性を増し、スポーツ体験の新たな形を生み出しつつある。
本書はこうしたデジタルテクノロジーの進歩により、似て非なるものと考えられていたスポーツ文化とゲーム文化が、現在まさに融合しつつある姿を描く。その過程を加速するものとしてのオリンピック・ムーブメントに注目し、オリンピックが果たしてきた役割を検証する。具体的には、シドニーオリンピック以降の事例を中心に、その変化を考える。
*「スポーツ2.0」とは、スポーツを提供する方法や体験する方法が、アナログからデジタルに、一方向から双方向に、多様化・複雑化することを意味している。
日本語版序文 2020年東京オリンピックに向けて
はじめに デジタル文化がスポーツをアップテートする
第1部 スポーツとデジタル文化が共有するもの
第1章 「ゲーム」とは何か?
第2章 リアルとバーチャルは分けられるのか?
第2部 eスポーツの三つの次元
第3章 デジタル化がプロスポーツにもたらすかもの
第4章 プロアスリートとしてのゲーマー
第5章 拡張現実における観客体験
第3部 オリンピックとデジタル革命
第6章 オリンピックを巡るメディアの変容
第7章 オリンピック・メディアの新しい形
第8章 ソーシャルメディアとオリンピック
第9章 ソーシャルメディアの効果ーー2012ロンドン・オリンピックのケーススタディ
第10章 市民ジャーナリズムとモバイルメディア
おわりに アップデートされたスポーツのゆくえ
解説
注
参考文献
索引
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